食文化にはそれぞれの国の気候風土や生活習慣、さらには文化までが色濃く反映されるので、中国人が日本の食文化に触れるのは興味深い経験となるようだ。中国メディアの百家号はこのほど、居酒屋を通じて日本の文化を考察する記事を掲載した。

 記事は、居酒屋について「日本を代表する食文化の1つであり、仕事を終えて居酒屋に寄って一杯飲むというのは、日本人の生活の一部となっている」と主張。中国では「家族や友人と食事をともにすることが絆を強める」と考えられていて、「食事」が重視されるが、記事は「日本人にとって居酒屋は食事をして酒を酌み交わす交流の場なのだ」と伝えた。

 続けて、居酒屋の始まりについて「江戸時代に酒屋で量り売りされていた酒を、その場に居て飲めるようにしたことから居酒屋という名前が付けられたようだ」と紹介しつつ、現代に至るまで日本人の生活スタイルに合わせて変化を続け、立ち飲み、大衆居酒屋、角打ち、ダイニングバーなど様々なスタイルが定着したと説明した。

 さらに、日本の居酒屋にはどこか「気楽」なイメージがあることを指摘する一方、ジョッキはビールを注ぐ前にしっかりと冷やしておくこと、ビールを注ぐ際には泡が多すぎず、少なすぎず、ちょうど良い量にして美味しさをアップさせるための注ぎ方があることなど、「居酒屋は気楽そうに見えて、こだわりがたくさんある」ことを強調した。

 普段は礼儀正しく、寡黙なイメージがある日本人が、居酒屋では賑やかに大声で話している姿にギャップを感じ、驚く中国人も少なくない。中国の酒の席といえば、大人数で円卓を囲む会席から、夜市のような屋台が立ち並ぶ路上で飲む席まで様々あり、酒のつまみも多種多様だが、暑い時期はザリガニ料理とビールが人気だ。

 現在、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受け、居酒屋を含む飲食業界は極めて大きな打撃を受けている。これまで日本人に活力を与えてきた居酒屋が再び通常どおり営業再開できる日を待ち望んでいる人は多いに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)