乃木坂46の4期生11名がメインキャストを務める、動画配信サービス「dTV(ディーティービー)」のオリジナルドラマシリーズが、3月20日(金・祝)より配信された。

このシリーズでは、直木賞作家・西加奈子の短編小説2本をドラマ化。第一弾の『サムのこと』では遠藤さくら、第二弾(4月10日配信予定)の『猿に会う』では賀喜(かき)遥香がそれぞれ主演を務める。

第一弾『サムのこと』は、解散したアイドルグループのメンバー4人が、センター・サムを亡くした喪失感から希望を見出していくさまを描いた作品。物語はグループの解散から1年後、4人がサムの通夜で久々に再会するところからスタートする。

今回は、主演・サムを演じる遠藤さくらを直撃。撮影現場でのエピソードや、先輩・白石麻衣の卒業など、さまざまな話を聞いた。

――お芝居の仕事は、昨年4月に行なわれた乃木坂46の"伝統"ともいえる舞台『3人のプリンシパル』以来。久しぶりのお芝居はどうでした?

遠藤 率直に「楽しかったな」という感想でした。お芝居に対しては『プリンシパル』のときから苦手意識が強かったので、今回も最初はやっぱり自信の無さが大きくて。撮影の1、2日目は「やっぱり演技は向いていないな」って思っていたんです。でも、監督さんがとても優しくて、ワンシーンごとに「いいね」と言ってくださって......。

舞台にはまだ苦手意識がありますけど(苦笑)、最後に「楽しかった」という気持ちで終えられて。映像のお芝居に対して「またやってみたい」って思えました。それが一番うれしかったですね。

――遠藤さんが演じた"生前"のサムをはじめ、LGBTに悩むアリ(早川聖来)やアルコールにおぼれてしまうキム(田村真佑)、妹に対して嫉妬をしてしまうモモ(掛橋沙耶香)、借金に苦しむスミ(金川紗耶)など、今作にはそれぞれがシリアスな設定を持つキャラクターが数多く登場します。現場はどんな雰囲気だったんですか?

遠藤 重いストーリーとは逆に、明るくてにぎやかな現場でした。でも、スミの一番重いシーンを撮影する日だけは、スミ役の紗耶が、今までに見たことがないくらい役に入り込んでいて。朝からずっとうつむいて、暗い感じで。"紗耶"ではなく"スミ"のオーラが出ていました。

撮影が終われば、普段の紗耶に戻っていたんですけど、「こんなにお芝居のスイッチが入るんだ!」「やっぱり紗耶はすごいな」って思いました。

――あの天真爛漫な金川さんからそんなオーラが! なかなかイメージがつかないですが......。

遠藤 私も4期生とはほぼ毎日一緒にいて、いろんな部分を知っていたつもりだったんですけど......今回初めて見る一面でした。でも、そのシーンの日以外はいつもどおりでしたよ。

紗耶と私は高校3年生で、撮影期間と高校最後の試験期間が丸かぶりだったんですけど、合間はふたりで「どうしよう〜」「勉強、頑張らないと」みたいなことを言いながら、必死に勉強していました(笑)。

――その微笑ましい光景は想像できました(笑)。グループの中でも特に"陽"なイメージがある4期生の皆さんが、この作品でどんな演技をしているのか注目ですね! では、演じたサムについては、どういう性格のキャラクターだと思いました?

遠藤 台本を読んだとき、サムは空気を読まないし、図々しいし、「周りを困らせることが多い性格だな」と思いました。どちらかといえば静かなところとか、私と似ている部分はあったけど、「絶対に自分とは真逆の人間だ」って言い切れるなって。

でも、演じているうちにサムの気持ちがどこかわかったり、自分と重なる部分もある気がしたり......。具体的には言い表せないんですけど不思議な感覚でした。

――そういういろんな感情があったからこそ、今回「楽しかった」という感想にたどり着いたのかもしれないですね。では、サムの「すでに亡くなっている」という特殊な設定についてはどうでしたか?

遠藤 自分の役が亡くなったあとに物語が始まるっていうのも不思議でしたね。亡くなったあとのことは誰にもわからないので......。

――例え話ですが、"生まれ変わり"があるとしたら遠藤さんは何になりたいですか?

遠藤 それはやっぱり、もう一回女のコになりたいですね。オシャレとかメイクとかも、もっと自分で研究していけば楽しいはずだなって思うことがあるので!

――"女のコの人生"をもう一周楽しみたい、と。そして、25日(水)発売の最新シングル『しあわせの保護色』の活動をもって、先輩の白石麻衣さんが卒業されます。今、後輩として何を考えていますか?

遠藤 正直、寂しいなっていうのが一番大きいです。乃木坂46を今まで引っ張ってくださった方で、後輩にも優しくて......。この前、音楽番組の楽屋でも、白石さんの隣の席で私がお弁当を食べていたら、「おいしい?」って話しかけてくれて! 「ご飯、何が好きなの?」「カレーです。甘いのが好きです」「あっ、私も!」みたいな話をしました。こうして、白石さんから話しかけていただけることがうれしいです!

――『しあわせの保護色』のMVの中でも、白石さんとツーショットでしゃべっている場面がありましたね。あれはいったいどんな会話を?

遠藤 何テイクか撮ったんですけど、「お腹空いたね」みたいなテイクもあったし、「頑張ってね」って言ってくださったときもありました。

白石さんの卒業は寂しいですけど、私たち4期生の中にもあらためて、「もっと乃木坂46の力になれるようにならないと」という思いが出てきいてます。白石さんにかけていただいた言葉のとおり、頑張らないといけないです!

(衣装協力/sakishima tokyo、Supreme.La.La.、titty&Co.、enchanted)

●遠藤さくら(えんどう・さくら)
2001年10月3日生まれ 愛知県出身 身長160cm
◯乃木坂46の4期生。昨年、乃木坂46の24thシングル『夜明けまで強がらなくてもいい』でセンターに抜擢される。最新情報は公式サイトをチェック!【http://www.nogizaka46.com/】

取材・文/アオキユウ(short cut) 撮影/持田 薫