テレワークや外出自粛によって、私たちの生活圏は大幅に狭くなった。
そんな中で問題になるのが「目の疲れ」。仕事ではパソコンを見つめ、休みの日はテレビの画面を見続け、リラックスタイムはタブレットやスマホと、近くで何かを見続ける時間が増えている。

そうした目の不調をケアする方法がまとまっているのが『視力悪化が気になる人へ 眼科専門医と考えた 「測るだけ眼トレ」ブック』(わかさ生活著、林田康隆監修、アスコム刊)だ。
本書の特徴は「オリジナル視力検査表」が付いてくること。
実は視力は毎日変動している?
視力チェックを習慣化することで、目のケアにつながる?
毎日、目の調子を記録しながら、眼トレやアイケアをすることで、このような目の悩みを取り除いていける一冊だ。

今回はサプリメントの研究開発・販売や、スポーツ事業、健康に関する情報発信などを行うわかさ生活の大江絵美さんに、本書についてお話をうかがった。

(新刊JP編集部)

■目のケアちゃんとしている? 目の「疲れ」のしくみ

――『「測るだけ眼トレ」ブック』についてお話を伺っていきます。テレワークや外出自粛によって、外出することが少なくなり、パソコンやテレビ、スマホの画面を見る時間が増えています。その中で目に疲れを感じる人が多いと思うのですが、「目が疲れている状態」というのはどういう状態なのか、まずは教えていただければと思います。

大江:目が疲れているということは、目の中にある筋肉が疲れているという状態になります。私たちの眼球の周りには6本の筋肉がついていて、その筋肉が眼球を左右上下に動かしています。

また、目の周りだけでなく、目の中にも筋肉があります。例えば、近くを見るときはその筋肉が収縮することでピントが合いますし、遠くを見る時はあまり筋肉に力が入っていないので目が楽な状態になっています。

今、パソコン仕事が多くなっていて、ずっとこれらの筋肉に負荷をかけている状態だと思うんですね。そうなると、疲労がたまってきます。腕や脚の場合はそれが痛みになってあらわれたりするんですが、目の場合は例えば遠くを見るときのピント調節の反応が遅れたりといったことがあらわれるんです。

――目の不調や疲れをそのままにしておくことの怖さについてはいかがでしょうか。

大江:目の疲れは筋肉の疲れです。筋肉疲労は本来早めに対処をすれば残らないものなのですが、ケアの時間を取らずに無理を続けていると、眼精疲労という眼病に近い状態に進行してしまうことが分かっています。

眼精疲労になると、頭痛や肩こりといった、目を中心にした症状が全身に広がることがあるほか、人によっては気分の落ち込みといった症状も出てくるようです。眼精疲労の怖いところは、1日、2日休んだ程度では回復しないということです。かといって眼科に行けばすぐに治るというわけでもないので、なるべく放置せずにケアをしていただきたいですね。

――目が疲れていると思ったら早期に対応すべき、と。

大江:軽めの疲労だと自覚症状がないこともあるので、疲れを感じる前に休むことが大切です。お仕事であれば、1時間オンライン会議をやったら、5分画面を見るのをやめるとか、2時間読書をしたら10分休憩する。そういう感じでこまめに休息を取ったりするといいのではないかと思います。

――では、その目を休める休憩時間にスマホを見たりするのはNGということですよね。

大江:そうですね。特にスマートフォンは画面が小さいですから、パソコン以上に目を酷使することになります。

本の監修をしていただいた林田康隆先生もおっしゃっていることですが、もともと、人の目は遠くを見る状態が一番自然なようにできています。それは人類の先祖が狩りをしていた時代の名残で、遠くを見ているときは、目の筋肉に負荷がかかっていない楽な状態なんです。

一方でパソコンやスマホを見るときはとても画面が近いですし、どちらも自ら光を発する光源なので、目にとってはかなりしんどい状態になっていると思います。

――自宅作業とかならば、なるべく窓の外など遠くを見るようにしたほうがいいということですね。

大江:そうですね。何メートル遠くを見ればいいという具体的な距離が決まっているわけではないですが、窓の外を見るとか。あとは5分間目を閉じて、目を休める。そういうことをするのが望ましいです。

■視力は1日の中でも変化している。視力を毎日測ると分かることとは?

――この『眼科専門医と考えた 「測るだけ眼トレ」ブック』ですが、目のトレーニングであったり、視力を実際に測って目の調子を記録していったりという、目のケアができる一冊です。なぜわかさ生活さんがこうした本を出版されたのでしょうか。

大江:この本のもともとの企画はコロナ禍の前から立ち上がっていました。それはわかさ生活が目の総合健康企業として、目に関連するサプリメントやサービスを提供し、お客様の目の健康を守るという方針があるからです。

その研究を進める中で、目に関連する情報も弊社にたくさん集まってきて、目の疲れや視力について悩んでいる人たちに還元していきたいという想いがありました。それが形になったのが、この本です。

――この本の中にある「視力手帳」は、実際に視力を測りつつ、眼トレの効果を記録していくというものです。この本にはオリジナル視力検査表がついてくるんですよね?

大江:はい、オリジナル視力検査表が2種類付いています。一般的に眼科で行う、3メートルの距離に貼って視力を測る視力検査表と、逆に30センチメートルの距離に置いて視力を測る老眼用の視力検査表ですね。

――なるほど。そうして毎日視力を測ることで、どんな効果があるのでしょうか。

大江:血圧を測ったり、体重を計ったりするのと同じだと思っていただきたいです。
実は視力も1日の中で変動があり、朝はよく見えているけれど、夕方になると落ちてくるということがあるんです。日中に目を酷使していると、当然ながら視力はちょっと下がってしまうわけです。これは一時的な変化ですからケアすれば戻ります。しかし放置したまま目に負荷のかかる生活を続けると、近視が進んだり、眼病に気がつかなかったりします。
血圧や体重は毎日測る人も多くいると思いますが、視力はほとんどの人が意識していないはずです。

――確かに、目が疲れたとか、ちょっと霞むなとか感じることはありますが、視力とは別物だと思っていました。

大江:そうですよね。ポイントは、数値で視力の変動を見える化することと、「下がるとき」の生活習慣を見直すこと。ですから、パソコンに何時間使った、ゲームを何時間した、といったことも記録する欄がありますし、一方で眼トレやアイケアなどをしっかりやったかをチェックする「目にいいこと」欄もあります。
これはレコーディングダイエットと同じようなことです。
例えば体重が増えていたら、「昨日食べ過ぎたな」と気がつき、「今日は減らそう」と意識が変わります。それと同じように、目の状態を視力検査表で把握しながら意識を変えていってもらう、ということを狙いました。

――だいたいこの記録を取りだして、眼トレを始めてどのくらいで変化が見えてくるものなのでしょうか。

大江:こういう風に変わりますよということは申し上げるのは難しいですが、自分の行動を見返していくことで「今日は目を酷使してしまったな」と振り返ったり、もう少し眼トレやアイケアをしないといけないなと前向きになったりしながら、習慣を変えていっていただく。その中で、急激には変化はないと思いますが、緩やかに良い方向に変わっていくサポートになれば良いなと思います。

また、この視力手帳はこの本では6週間分まで掲載されていますが、わかさ生活が運営する目に関連する情報を集めたWebマガジン「メノコト365」で、7週間目以降も取り組んでいただけるよう、手帳部分だけをダウンロードできるようになっています。

(後編に続く)