怖いもの知らずの幼い子猫は、時に知らない人にもついて行くことがある。そんな風にして、保護された野良の子猫がいた。だが、子猫は真菌に感染しており、隔離生活を送らねばならなかった。すると、性格も変化した。

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ずっと人の後をついてきた子猫

 外出先から職場に戻る途中、なんとなく気配を感じて振り返ると、子猫がトコトコと後をついて来ていた。ずっとついて歩き、元いたであろう場所に戻しても、またついて来た。周囲を見渡しても親猫や他の猫の姿は見当たらなかった。 

 その話を職場の同僚から聞いた宮沢さん、その子猫を連れて帰って保護した。2013年10月初旬月、大阪府内での出来事だった。子猫はよく見ると、体にいっぱい傷があった。動物病院に連れて行くと、真菌(カビ)に感染していることもわかった。おそらく生後5カ月ほどという見立てだった。

  その当時、宮沢さん宅では他にも猫を保護して飼っていたので、真菌をうつすわけにはいかなかった。すぐに職場に連れ帰って、休憩室に隔離して治療をしたという。

 「今思い返してもひどい状態で、次々に毛がごそっと抜け落ちていました」

 真菌のため見つからなかった譲渡先

 休憩室でごはんを与えて、動物病院にも連れて行き、譲渡先を探す毎日。しかし、もらい手はなかなか見つからなかった。

「真菌に感染していてもいいと言ってくださる人もいるのですが、状態もひどくて、難しかったんです。生後6カ月になった頃、譲渡するのをあきらめました」

 苦労して、なんとか12月30日に治療は終了した。年末年始で職場には誰もいなくなるため、宮沢さんは自宅に猫を連れ帰った。そして「ちっ玉」と名付けた。

大人しくて優しい猫

 ちっ玉ちゃんは、最初は人について歩くほど人好きだったのだが、3カ月の隔離生活を送ったため、宮沢家に来たころには、インターホンが鳴っただけで隠れてしまうビビリに変わっていた。

「性格はすごく優しくておっとりしているんです。他の猫に自分から攻撃することもないし、家の2階でみんなが運動会を始めると、ウサギみたいにヒョコッヒョコッと階段を下りてきます。大人しいけど、生きる術を知っているように思います」

 ちっ玉ちゃんは、そんな性格ゆえなのか、宮沢家のほかの猫たちとも円満に暮らしているという。