『雲が描いた月明り』でパク・ボゴムは最高に魅力的な主人公を演じきった!

『雲が描いた月明り』でパク・ボゴムは最高に魅力的な主人公を演じきった!

ドラマ『雲が描いた月明り』はなぜあれほど大ヒットしたのか。

様々な要因があるが、主人公のイ・ヨンをパク・ボゴムが演じたことも大きい。

彼ほど伝統的な韓服が似合う若手俳優は他にいない、と思えるほど彼は劇中のキャラクターを魅惑的に見せていた。

最も聡明な世子がモデル

『雲が描いた月明り』は 時代劇として画期的な作品だった。

原作はウェブ小説で、ドラマもファンタジーな要素が強かったのだが、史実を生かしたストーリーは重厚だった。

国王を上回る高官の権力、世子(セジャ)による政治代行の危機、王族女性の暗躍、反乱主導者の動向……など、朝鮮王朝を揺るがした出来事が物語の中に巧みに組み込まれていた。

何よりも特筆すべきは、あの孝明世子(ヒョミョンセジャ)を主人公のモデルにしていることだ。

つまり、『雲が描いた月明り』でパク・ボゴムが演じたイ・ヨンは孝明世子のことなのだ。

1809年に生まれた孝明世子は、朝鮮王朝の数多い世子の中で最も聡明であったといわれている。

実際に父の純祖(スンジョ)の代理として政治を仕切って抜群の実績を挙げていた。

国王になっていれば、どれほどの名君になったことか。

それほど期待された孝明世子だが、1830年に21歳で早世してしまった(孝明世子については拙著『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』〔実業之日本社発行〕で詳しく紹介)。

その死はあまりに惜しく、歴史上でも「不運の世子」として知られている。そんな孝明世子を悲劇的に扱うのではなく、あくまでも若くてイケメンで有能であったと描いたのが『雲が描いた月明り』だった。

「家族を守っていこうとする彼の気持ちを忠実に考えながら演じた」

何よりも、パク・ボゴムが演じたことが最良であった。

彼は、冠がよく似合い、韓服がサマになっていた。

そのうえで、若き指導者を颯爽と演じるのだから、ドラマが面白くないわけがない。

今までは悲劇で語られることが多かった孝明世子が、パク・ボゴムが演じたことによって、明るく若々しい面が強調されていた。

さらには、『雲が描いた月明り』では様々な人間模様の中で家族の大切さが描かれていた。

パク・ボゴム自身もこう語っている。

「イ・ヨンという人物は、誰よりも家族を想う気持ちが強かったと思っています。彼は、家臣の人たちからは無力な王子として見られていたかもしれません。それでも私は、家族を守っていこうとする彼の気持ちを忠実に考えながら演じていました」

パク・ボゴムがあれほどイ・ヨンという主人公に感情移入ができたのは、家族に寄せる思いがとても強かったからに違いない。

『雲が描いた月明り』のイ・ヨン……パク・ボゴムが演じたことで、時代劇の中でも屈指のキャラクターとなった。

(文=康 熙奉)

康 熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や日韓関係を描いた著作が多い。主な著書は『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。


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