韓国時代劇を面白くする朝鮮王朝三大悪女にはオモテとウラがある!

韓国時代劇を面白くする朝鮮王朝三大悪女にはオモテとウラがある!

韓国時代劇に登場する人物と歴史にスポットを当てた解説書が『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行/900円+税)である。この本には、韓国時代劇によく登場する朝鮮王朝三大悪女のことが詳しく書かれている。同書を通して、朝鮮王朝三大悪女にスポットを当ててみよう。

物事にはなんでもオモテとウラがある

韓国時代劇で男を手玉に取る悪女として名を馳せた「朝鮮王朝三大悪女」にも、オモテとウラがある。

どちらがもっとワルだったのか。とりあえず、顔ぶれを見てみよう。

(参考記事:)

一般的に朝鮮王朝三大悪女と呼ばれるのは、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)だ。

張緑水は、暴君として一番評判が悪い10代王・燕山君(ヨンサングン)の側室だった。

王宮にあった財宝を勝手に持ち出すという強欲ぶりで、燕山君の悪政に加担した。よほど周囲から怨みを買っていたようで、燕山君がクーデターで王宮を追放されたあとに、彼女は斬首になっている。


鄭蘭貞は、11代王・中宗(チュンジョン)の3番目の正妻だった文定(ムンジョン)王后の手先だった悪女だ。

この文定王后は自分が産んだ息子を王位に就けるために様々な陰謀をめぐらした王妃で、その実行役となったのが鄭蘭貞だ。

史実での鄭蘭貞は文定王后の威を借りて悪女の典型のようにふるまう。しかし、1565年に文定王后が世を去ると、後ろ楯をなくして失脚。最後は自害せざるをえないほど落ちぶれた。

張禧嬪は、19代王・粛宗(スクチョン)に寵愛された側室で、権謀術数を駆使して一介の宮女から王妃まで昇格した。


ただし、後に粛宗の寵愛を失って側室に降格。それでも執念深く王妃を呪い殺そうとしたが、その罪に問われて最後は死罪になっている。

この張禧嬪は、韓国時代劇でもっとも出番が多いダーティーヒロインで、「企画が困ったら張禧嬪」と言われるほど重宝されている。

以上の3人が一応は「朝鮮王朝三大悪女」ということになっているが、彼女たちは低い身分から必死に成り上がろうとした結果として悪に手を染めたところがある。むしろ、本当の悪女は権力を握る側にいたのだ。

それが「ウラの三大悪女」。3人の顔ぶれを見てみよう。

文定王后は政敵を粛清するために多くの人の命を奪っている。

21代王・英祖(ヨンジョ)の後妻だった貞純(チョンスン)王后は、敵対勢力にカトリック教徒が多いという理由で悲惨な虐殺事件を引き起こしている。

さらに、23代王・純祖(スンジョ)の正室だった純元(スヌォン)王后は、自分の実家の人間に政権を牛耳らせて国政を危うくさせた。それが、朝鮮王朝の衰退につながったのである。

個人の欲望のために私的な悪事を働いた「オモテの三大悪女」は張緑水、鄭蘭貞、張禧嬪。そして、王朝の政治を私物化するために政敵を葬って庶民の生活を犠牲にした「ウラの三大悪女」は文定王后、貞純王后、純元王后。

ウラのほうがはるかにワルだった。

(文=康 熙奉)

康 熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や日韓関係を描いた著作が多い。主な著書は『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。


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