母親役の“女王”まで!! 韓国ドラマではなぜいつも同じ俳優ばかり出てくるのか

母親役の“女王”まで!! 韓国ドラマではなぜいつも同じ俳優ばかり出てくるのか

いろいろな韓国ドラマを見ていると、主人公の両親をいつも同じ俳優が演じていたりする。

そうした例を含めて、韓国ドラマには俳優の重複出演が多い。

なぜ、韓国ドラマでは同じ俳優があちこちに出てくるのか。

日本でもおなじみ「重複出演の女王」

キム・ヘスクといえば、『冬のソナタ』でユジンのお母さんを演じた女優だ。

彼女は、「重複出演の女王」といえるかもしれない。

日本で有名になった作品でことごとく母親役を演じている。『冬のソナタ』だけでなく、『秋の童話』『夏の香り』『春のワルツ』でも母親の役だった。

それだけでなく、『噂のチル姫』での母親の役もとても印象的だったし、最近の大ヒット作品の『お父さんが変』でもしっかり母親として出ていた。


これはほんの一例で、ドラマや映画にひっぱりだこの彼女は、実は出演作が日本で最も放送されている女優のひとりだといえる。

母親役が集中する理由とは?

なぜ、このように母親の役が特定の俳優に集中してしまうのか。これには、韓国芸能界の特別な事情がある。

一番大きな理由は、中年世代の俳優の層が薄いということ。人数が少ないのにドラマの本数が多いので、どうしても特定の俳優に偏ってしまう。

それでは、なぜ層が薄いのか。

実は韓国では、テレビドラマの出演料は主役以外は低く抑えられていて、中堅俳優の生活がままならないことも大いに関係している。

その結果、親を演じられる俳優の数が少なく、特定の俳優に集中してしまう。

それゆえ、「どのドラマを見ても母親はキム・ヘスク」ということが起こる。

彼女の場合なら俳優だけで生活が成り立つが、どうしても難しい中堅俳優が多く、自分なりに副業を兼ねている人が多い。その末に、副業に専念して俳優業をやめてしまう例もよくある。

これは男女を問わずそうであって、韓国ではまだ俳優業は一生の仕事とは思われておらず、若いときだけ通用するという雰囲気が強いのだ。

信じられないことだが、韓国ではいまだに芸能人の社会的な地位は高くない。

それは、朝鮮王朝時代に芸人が最下層の身分であったことも関係しており、現在の芸能人も「タンタラ」という蔑称で呼ばれることもある。

いずれにしても、脇役俳優の層が薄いことが、同じ俳優があちこちの作品に出てくる理由になっている。

(構成=康熙奉)

康 熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や日韓関係を描いた著作が多い。主な著書は『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。


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