韓国芸能人の兵役は体力差と年齢ギャップに苦しめられるときがある

韓国芸能人の兵役は体力差と年齢ギャップに苦しめられるときがある

本来、韓国で兵役入りする若者の平均年齢は20歳から21歳くらいだ。

大学生の場合は1学年か2学年を終えて休学し、兵役に行ってから復学するパターンがほとんどだからである。しかし、芸能人の場合は事情が違う。

兵役はこれまで30歳まで延期できたのだが、2018年10月からは28歳以上の兵役延期がかなり制限されるようになった。

つまり、兵役の義務を負った芸能人も、今後は28歳くらいまでに入隊する人が多くなるだろう。

その場合でも、兵役の同期の中では、芸能人のほうが年齢がずっと上になる。要するに、8歳くらいも下の弟たちと一緒に厳しい訓練に臨まなければならないのだ。

これは、体力的にもかなりきつい。

20歳前後と28歳前後では体力に差が出るのも仕方がない。

それでも無理をすると、ケガを負う危険性が高まる。

特に、膝を傷めると、その後の軍務に大きな支障をきたす。

それだけに、28歳前後で兵役入りした芸能人は、他の同僚たちよりもっと身体のケアが欠かせない。

それだけではない。

精神的にも負担が大きいのだ。

韓国では儒教的な「長幼の序」が厳格であり、年齢が1歳違うだけでも歴然と上下関係が生じる。8歳も違えば、別世界の人間と思われてしまうだろう。

つまり、28歳前後の芸能人は、圧倒的に多い20歳前後の同期と年齢ギャップを強く意識せざるをえない。

それでも、芸能人が新兵訓練を受けると、優秀賞を受けることが多い。これは、「かなり年下の同期と一緒に訓練をして負けるわけにはいかない」と頑張った結果であろう。しかし、必要以上に頑張りすぎると、ケガも多くなるし、精神的な負担も大きい。そういう状態が兵役期間中もずっと続く。

体力的な差と、年齢ギャップによる孤立感……。28歳前後で入隊すると、こうした問題に直面することになる。

ただし、心強いのは芸能人が積み重ねてきた豊富な社会経験だ。

厳しい芸能界で長く第一線で活躍してきたノウハウは兵役中に大いに役立つ。はっきりいって、20歳前後の弟たちとは、培ってきたものがまるで違うのだ。

そうした経験を生かして、ぜひ兵役中の人間関係を円滑に保ってほしい。

荒波を乗り越えてきた芸能人ならば、それは間違いなくできるだろう。

(文=康熙奉)

康 熙奉(カン・ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化や日韓関係を描いた著作が多い。主な著書は『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。


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