「思っていた以上に深刻」「罰することができるはず…」イタリアの根深い差別問題に選手やクラブの考えは?

「思っていた以上に深刻」「罰することができるはず…」イタリアの根深い差別問題に選手やクラブの考えは?


 まだ開幕して3節が終わったばかりだ。だが、セリエAではすでに複数の人種差別問題が発生している。一部の選手は、対応を求める声を上げた。

 先日、インテルの新戦力ロメル・ルカクがカリアリの一部サポーターに人種差別を受けたのに続き、ミランのフランク・ケシエも9月15日に行なわれたヴェローナ戦で“標的”となった。

 問題は、スタジアム内にとどまらない。ルカクを巡っては、テレビ番組でコメンテーターが「彼を止めるにはバナナ10本が必要」という趣旨のコメントを発した。ルカクの強さを論じるなかで、冗談と主張したが、問題発言なのは言うまでもない。番組はコメンテーターを降板させた。

 イタリア紙『Corriere dello Sport』によると、同コメンテーターは、「わたしは人種差別主義者ではない。ルカクに会って直接謝罪したい」とコメントしている。

「わたしの家族にも有色人種の人たちがおり、人種差別主義者だと言われたくない。17年前から一緒に暮らすパートナーや、2人の孫も有色人種だ。わたしは人種差別主義者ではなく、これまで多くの黒人選手と会ってきたが、何も問題はなかった」

 一方で、ヴェローナの件では、クラブが差別行為を否定した。むしろ、公式ツイッターで「応援のすさまじさに、だれかはぼうっとしてしまったのだろう」や「口笛(ブーイング)は困惑させられる判定に対して避けられないものだった」、「ヴェローナとその人々に敬意を」など、差別主義者のレッテルを貼るなと言わんばかりの主張を展開した。

 これに対し、同じサッカークラブのペスカーラは、やはり公式ツイッターで、「いつ、なんであっても、人種差別にはノーだ」と不快感を表明。批判を浴びたヴェローナはその後、公式サイトでの声明で釈明することになった。

 イタリアにおける差別問題は根深い。『Gazzetta dello Sport』紙によると、ドイツやイングランドでもプレーしてきたローマのエディン・ゼコは、英メディアで「イタリアは他国より人種差別の問題が深刻だと思う」と話している。

「選手たちのために、こういうことが終わるのを願う。連盟には何としてでも止めようとしてほしい。思っていた以上にイタリアにおける問題は深刻だ。連盟は選手を守らなければいけない。それしかないよ。(差別を)聞いたら入場禁止にするんだ。そういう人が二度と来られないようにするんだよ。僕らにはそういう人たちは必要じゃない」

 自らもカリアリで差別の被害に遭ったユベントスのブレーズ・マテュイディも、イタリア衛星放送『Sky Sport』で、「改善できるし、しなければいけない。スタジアムに人種差別があってはならない」と述べた。

「技術のおかげで、差別と闘うために必要なすべてがあるじゃないか。サッカーとは無関係で、ショーを見るためにスタジアムに来るファンたちのためにならない人たちを罰することはできる」

 ミランは公式ツイッターでケシエへの支援を感謝したうえで、「歴史を通じて、我々はスポーツの価値を大切にしてきた。だからこそ、今一度、我々はあらゆる差別を非難する」と訴えている。

「サッカーは人々を分断させるのではなく、団結させるものでなければいけない」

 はたして、イタリアとカルチョ界は、差別撲滅に向けて動き出すことができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部


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