「メッシが望めば退団できる」我々がスクープした驚くべきバルサとの契約内容。その背景と移籍の可能性は?【現地発】

「メッシが望めば退団できる」我々がスクープした驚くべきバルサとの契約内容。その背景と移籍の可能性は?【現地発】


 リオネル・メッシとバルセロナの間で結ばれている現行の契約は2017年7月に双方の合意が発表された時点では、2021年夏に満了するとされていた。しかし弊紙の取材で、毎年6月30日の時点でメッシ側が希望すれば、一方的に契約を解除できるという条項が盛り込まれていることが分かった。

 初めてサインをかわした2005年の契約延長を含め、メッシはキャリアの中で実に8度バルサと契約を更新してきた。17年にその最後の契約を結んで以来、フロントは幾度となく9度目の契約延長を打診していたが、メッシ側から具体的なリアクションはなかった。

 弊紙の取材にクラブ陣営は「メッシ側が希望すれば、毎シーズン終了時に関係をストップできる。双方の合意によるものだ。アンドレス・イニエスタ、シャビ、カルレス・プジョールも最後の数年間、同様の契約を結んでいた」と回答。メッシのケースが特別ではないことを強調しあくまで平静を装っている。
 
 つまるところメッシが希望すれば、来夏の退団はもちろん、年が明けた1月1日以降、他のクラブと自由に交渉することができるわけだが、10番の強いバルサ愛を考えれば、現実には起こりえないとクラブ陣営は考えている。仮にそのまさかのハプニングが起こった場合、メッシ側に金銭面のペナルティーが発生するかについては、カデナ・セール(スペインの大手ラジオ局)によると来年5月までにクラブに意向を伝えさえすれば、無償で退団できる運びのようだ。

 デビュー最初の数年間、メッシは、パフォーマンスが下降線を描くなかで、周囲から辛辣な批判を浴びるロナウジーニョの姿を見ていた。その親友と同じ環境に自らの身を置くことを望んでおらず、まずは今シーズンの結果を見てから決断する意向を持っている。自らの年齢(32歳)、さらに3年後に控えたワールドカップの存在も重要な判断材料になる。一方、クラブ側ができるのは、メッシがバルサでプレーし続けたいと思わせる強力なスカッドを結成することだ。

 17年に新契約を結んで以来、メッシが受け取るサラリーは公表されていないが、「他のクラブが負担するのはほぼ不可能な金額だ」とクラブの幹部は指摘する。一方、あるヨーロッパの有力クラブの関係者は「年齢を考えれば、獲得に動くのは難しい」と証言する。
 
 メッシも家族もバルセロナでの生活を満喫しているのは周知の事実。バルサで現役を終えたいと発言したことも一度や二度ではない。エルネスト・バルベルデ監督の存在もメッシが現状に満足している重要なファクターのひとつだ。

 事実、昨シーズンが終了した直後にバルベルデの進退問題が浮上した際に、ジョゼップ・マリア・バルトロメウ会長を筆頭とした上層部が続投に踏み切ったのは、そうした指揮官のマネジメント能力を評価したからでもあった。
 
 そのバルベルデ監督の契約は今シーズン限りで満了し、バルトロメウ会長の任期もその1年後の21年に終了。15年7月に再選を果たしているため次の選挙での立候補の権利は認められていない。

 さらに盟友ルイス・スアレスの契約も同じ21年夏で満了し、今夏、失敗に終わったネイマールの復帰オペレーションからこのまま撤退するのかどうかも不透明なままだ。メッシの去就が宙に浮いたまま、今後数年間、バルサは大きな変革の時を迎えることになる。エースは様子見のスタンスを示しているが、クラブ側は一刻も早く10番の契約を見直す必要に迫られている。

文●ファン・イリゴジェン、ラモン・ベサ(ともにエル・パイス紙バルサ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
 


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