歴史的大勝を飾ったマンC。MOMのB・シウバ以上に存在感を放っていたのは?【現地発】

歴史的大勝を飾ったマンC。MOMのB・シウバ以上に存在感を放っていたのは?【現地発】


 マンチェスター・シティがホームでワトフォード相手に8ゴールを叩き込み、歴史的な大勝を飾ったプレミアリーグ6節の一戦。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは、15分、48分、60分とネットを揺らし、キャリア初のハットトリックを達成したシティのMFベルナウド・シウバだ。しかし、ジョゼップ・グアルディオラ監督のフットボールを誰よりも体現していたのは、ケビン・デ・ブルイネだった。

 開始53秒のダビド・シルバの先制ゴールをお膳立てしたピンポイントクロス、元イングランド代表GKベン・フォスターの頭上を抜いた85分の強烈な一撃など決定的な仕事で勝利に導いただけではない。なにより印象的だったのが、ほぼ大勢が決した試合終盤のパフォーマンスだ。

 とにかく、誰よりも走って、走って、走り抜いた。疲労が蓄積しているはずの時間帯に、前線から猛然とプレッシングを仕掛け、カウンターを受ければ自陣に全力で戻って守備に奔走する。味方が奪えば速攻の起点になり、あるいはスペースを突くフリーランでボールを呼び込んだ。

 88分には、中央からの豪快な突破で敵の守備ブロックをこじ開け、あわやというシーンを作り出してもいる。

 そもそも、試合前から意気込みが違って見えた。

 エティハドにバスが到着し、スタジアムのエントラスへと続くブルーカーペットを歩いて入場するときだ。多くの選手が、ブルーカーペットの両脇に列を成すファンが差し伸べる手にタッチしながら、ときには笑顔を振りまいてスタジアムに消えていくなか、デ・ブルイネの表情は険しかった。不愛想だった。
 携えていたのは感じ取れたのは、チームを牽引する男の覚悟だ。前節のノーリッジ戦に1-2のスコアで敗れ、首位リバプールに5ポイントの差をつけられていた。背番号17は、小さくない危機を覚えていたはずだ。このワトフォード戦では勝点3はもちろん、勝点1の取りこぼしさえ絶対に許されない。鬼気迫る表情からは、そんな決意が読み取れた。

 勝利をほぼ手中に収め、スタジアム全体に祭りのような空気が漂うなかで見せた試合終盤の激走は、相手チームへのリスペクトであると同時に、9点目を望むファンの期待に応えるためでもあったはずだ。

 試合後、グアルディオラ監督はこう振り返っている。

「われわれは観客のためにプレーしているんだ。5-0で勝っているからといって、走らなくなるような姿は見せたくない。その意味では、最後まで本気でプレーしてくれた。特別なことは何もしていない。それこそが最高のプレーさ」

 内容と結果を求めるペップのスタイルを、戦術の面においてだけでなく、メンタルの面においても体現していたのがデ・ブルイネだった。

 試合終了のホイッスルが鳴り、一人、また一人と選手がドレッシングルームに引き上げていくなか、最後までピッチに残り、ファンの声援に両手を挙げて応えていたデ・ブルイネの姿が、いまも目に焼き付いている。

取材・文●加藤紀幸(ワールドサッカーダイジェスト編集部)


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