今回のU-23日本代表は最終戦で引き分けたとはいえ、1勝もできずに敗退という不名誉な結果に終わった。歴史に残る“大敗”だと言えるよ。

 2連敗で敗退が決まって迎えたカタール戦だったが、日本は前半ラストに退場者を出して10人になる前から、相変わらず横パスが多かったよね。とにかくリスクを嫌うのがこのチームの特徴で、相手に少し寄せられると、敵に脅威を与えようという意図も見せず、すぐにバックパスで逃げてしまう。最終戦は勝っても負けても同じなんだから、もっとガムシャラに向かっていけばいいのに、試合を動かそうという意思が感じられなかったのは残念だったよ。

 ボール回しひとつとっても、チームには決め事が多くて、選手たちはしっかりポジションを取るけど、それに縛られ過ぎている。相手の裏をかくようなプレーはほとんど出てこない。それが、結局3試合で1点ずつしか取れないという決定力不足につながっているように感じるよ。

 カタール戦は後半を10人で戦って1点を取ったが、PKで追いつかれ、必死に守って2点目を与えなかったという内容だった。監督が「最後は10人でよく頑張った!」なんて感傷的になってもしょうがないよ。そういうのは、いかにもアマチュアっぽい発想だ。


 結局、日本は3試合すべてでPKを取られていて、ペナルティエリア内でのファウルにあまりにも意識が低すぎた。それでありながら、1試合に1点しか取れない。これでは、勝てるゲームなんてありはしないだろう。

 一方で、韓国は3戦全勝で決勝トーナメント進出を決めた。同じグループには強豪のイラン、ウズベキスタン、中国が同居していて、かなりの激戦区だったにもかかわらずだ。また韓国は12月のE-1選手権でも事前合宿をやって臨み、日本にスコア以上の差を見せつけて勝ち、優勝している。

 日本協会は、勝っている国がどんな準備をして大会に臨んでいるのか、分析してみたらいいんじゃないのかな。森保監督も「自分も含めてみんなでこの大会を反省して…」と語っていたけど、全くその通り。五輪で結果を出すための最善策を真剣に考えていかなければね。
 
 グループリーグ敗退という結果に終わった今大会だけど、おそらく森保監督はこのまま続投するだろう。同じような状況でハリルホジッチ監督は交代させられたけど、日本人はちゃんと言うことを聞いて、文句を言わない人のことは切りにくいからね。それにA代表と兼任していることで、五輪代表を辞めさせてもA代表の方にも問題が及んでくる。

 五輪で結果が出なかったから辞めさせて、A代表だけ指揮を執らせても求心力が下がった状態の監督に選手たちは従わないだろう。そんななかで、代わりをできる選択肢も限られているだろうし、交代は現実的じゃない。兼任させて森保監督にいろんなものを背負わせた時点で、当然こういうリスクは考えられたはずで、これで結果が出なかったら協会の責任は大きいだろう。

 今後は残された強化試合をいかに有効に活かして本番に臨むのか。残された道はそれだけだよ。3月のテストマッチからは五輪代表強化が優先されるみたいだけど、ここからは、しっかりオーバーエイジの候補も含めて“ベストメンバー”を招集してテストしていかなければいけない。どうせなら、ワールドカップ2次予選も使って、4試合とも五輪強化のために使っていいくらいだ。それぐらいの意気込みでやらないとね。