ベルリンに拠点を置くエージェント会社『リアン・スポーツ』を保有するアルバニア系ドイツ人のファリ・ラマダーニ(57歳)は、いま欧州サッカー界で最もその勢力を拡大している有力エージェントだ。

 2000年代から2010年代前半にかけて、旧ユーゴスラビア圏からブンデスリーガに選手を送り込むビジネスで成長すると、昨シーズンまでフィオレンティーナGDだったパンタレオ・コルビーノとの関係を足がかりにイタリアで存在感を高め、その地位を固めた。

 その後は大物ピニ・ザハビとパートナー関係を築き、チェルシーをはじめとするプレミアリーグにも進出。今ではドイツ、イタリア、イングランド、さらにはスペインでも小さくない影響力を持っている。

 その顧客にはミラレム・ピャニッチ、カリドゥ・クリバリ、ルカ・ヨビッチ、ジェローム・ボアテング、マルコス・アロンソといったビッグネームが名を連ねており、昨夏はヨビッチをR・マドリーに送り込むことに成功した。
 
 直接契約していない選手の移籍にも仲介人として関与するケースが多く、現在もレロイ・ザネのバイエルン移籍を取り仕切るべくドイツ方面で積極的に動いている。
 
 イタリアではマウリツィオ・サッリの代理人であるアレッサンドロ・ペッレグリーニと協力関係にあり、サッリのチェルシー行き(18年夏)、そしてユベントス入り(19年夏)でも重要な役割を果たした。
 
 20年夏はナポリ退団が濃厚なカリドゥ・クリバリを、どこに移すかが最大の注目点だろう。
 
●主な顧客(仲介を含む)
カリドゥ・クリバリ(ナポリ)
ミラレム・ピャニッチ(ユベントス)
ルカ・ヨビッチ(R・マドリー)
ジェローム・ボアテング(バイエルン)
レロイ・ザネ(マンチェスター・C)
マルコス・アロンソ(チェルシー)
アンテ・レビッチ(ミラン)
ニコラ・ミレンコビッチ(フィオレンティーナ)
 
文●片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載