新型コロナウイルスとの闘いは、寂しさとの闘いでもある。蔓延を防ぐために外出を控え、できるだけ人との接触を避けなければいけないからだ。

 加えて、プロサッカー選手は、愛するスポーツをプレーして人々を感動させる機会も失っている。インテルのロメル・ルカクは、家族と会えず、試合もできない状況に心を痛めているようだ。

 元イングランド代表FWのイアン・ライトによる『You Tube』でのインタビューで、ルカクは「毎日の生活が恋しい」と述べた。(イタリア紙『Gazzetta dello Sport』から)

「母や息子、弟といるのが恋しい。ほかの人に触れられないのだから、キツいよ。でも、練習やサポーターの前で試合することも恋しい。気をつけないと。感染している人に触れて家に帰ることだってあり得るんだ。母は糖尿病だから、絶対に会えない。母も外出せず、ひとりで散歩してすぐに帰宅しているよ」

 そのルカクは今シーズン、マンチェスター・ユナイテッドからインテルに移籍した。ライバルのユベントスとの争奪戦の末に、アントニオ・コンテ監督のチームを選んだことについて、ベルギー代表FWは、「すごくユーベに近づいていたけど、僕の頭はずっとインテルと監督にあった」と振り返っている。

「子どものころからインテルは好きなチームだったんだ。アドリアーノ、ロナウド、クリスティアン・ヴィエリのチームだった。ヴィエリとは仲良しなんだ。コンテはチェルシー時代から僕を望んでくれていたし、疑いはなかったよ。移籍してからは練習と、ベストコンディションを取り戻すことに集中した。本当にハードワークしたな」

 ただ、“闘将”コンテだけに、叱責されたこともある。ルカクは、「みんなの前でミスをはっきりさせられるんだ。僕はスラビア・プラハ戦がそうだった。5分間、みんなの前でやられたよ。10年のキャリアで初めてのことだった」と明かしている。

「そういう時は、奮起して良いプレーをするか、へこんじゃうかだ。僕はそんなお子さまになるわけにはいかなかった。仕事を続け、数日後のミラン戦でシーズンベストのひとつの試合をしたんだ。あの全員の前での批判が精神的に大きなステップとなった」

 一方で、ルカクは退団したユナイテッドにも言及。オレ・グンナー・スールシャール監督からは残るように求められたと話している。

「成長し、自分を本当の望んでくれる人のために戦うべく、決断しなければいけなかった。スールシャールは残留を望んでくれたけど、あそこでの僕の物語は終わっていたんだ。最後は移籍する助けになってくれた。今のユナイテッドは良い結果を残している。監督が良い仕事をしているね。ユナイテッドや、イングランドの古巣クラブに対し、敬意を欠いたことはない」

 イタリアで、インテルで、栄光をつかもうとしているルカク。そのパフォーマンスには今後も注目したい。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部