J2・J3リーグが約4か月の中断期間を経て6月27日に再開・開幕を迎え、J1リーグもついに7月4日から再開する。今季は過密日程を考慮し、交代枠を5名まで拡大したレギュレーションで行なわれるが、若手選手にとっても出場機会が増える絶好のシーズンとなるだろう。
 
 ここではJ1・J2・J3で戦う東京五輪世代までを主な対象とし、イキのいい若武者5選手を識者がピックアップ。今回はスポーツライターの飯尾篤史氏に厳選していただいた。再開後のJリーグでブレイクスルーが期待される若手プレーヤーはいったい誰か。選出理由とともに紹介していく。
 
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●遠藤渓太(横浜/MF)
【選出理由】
 横浜F・マリノスではすでに主力だが、昨季は“スーパーサブ”の域を抜け出せなかった。五輪代表でも立ち位置は微妙で、今年1月のU-23アジア選手権では出番はなし。相当な悔しさを抱えて今季を迎えたはずで、それがブレイクを期待する理由だ。
 
 もともとキレ味鋭いドリブルには定評があり、縦への突破とカットインを使い分ける典型的なウインガー。名古屋に復帰したマテウスのことをマリノスサポーターが忘れるほど、左サイドで暴れてほしい。
 
●安部柊斗(FC東京/MF)
【選出理由】
 ドリブルよし、パスよし、おまけにボール奪取力も備えた2列目のオールラウンダーだ。今季の公式戦初戦となったセレス・ネグロス(フィリピン)とのACLプレーオフでいきなりスタメンとして出場。長谷川健太監督は2月の時点で「安部は東京五輪メンバーに入ってもおかしくない」とまで評価していた。

 FC東京が今季採用する新システム、4−3−3のインサイドハーフとして打ってつけの存在で、東慶悟か髙萩洋次郎からの定位置奪取もあり得る。
 
●荻原拓也(浦和/DF)
【選出理由】
 武器は一発を狙える左足とスピードで、試合の流れを変えられる存在。だが、それ以上に浦和サポーターの心を捉えているのが闘争心だろう。ピッチを駆け回ってボールに食らいつき、敗れれば涙を流すことも。また、海外でのプレーを見据えて英語を勉強する努力家でもある。
 
 空回りしがちなのが課題だが、左SB、左MF、右MFをこなすユーティリティ性も魅力。今季は5人交代制なのでスーパーサブとして出番が増えそうだ。
 
●遠野大弥(福岡/FW)
【選出理由】
 トップ下やシャドーのポジションからゴールを目指して飛び出すアタッカー。シュートセンスが際立ち、巧みなポジショニングやシュートに持ち込むまでの動きが秀逸で、加入1年目にして福岡の攻撃の中心だ。
 
 JFLのHonda FCで3年プレーしたのち、今オフに川崎に引き抜かれて即、福岡に期限付き移籍をしたが、これだけの実力者がJFLに眠っているのだから驚きだ。それをしっかりと発掘した川崎のスカウティング力にも脱帽する。
 
●本間至恩(新潟/MF)
【選出理由】
 回転して相手DFをかわし、ループパスでゴールをお膳立て――。2節の甲府戦で見せたプレーがセンスの高さを物語っている。身長164cmと小柄だが、ボールに魔法をかけるファンタジスタ。プロ2年目の今季、20番から10番に変更された背番号は、クラブの期待が大きい証しだろう。
 
 今シーズンから指揮を執るスペイン人のアルベルト監督のもと、現在はスーパーサブの位置付けだが、今季中にポジションを射止めてもおかしくない。
 
文●飯尾篤史(スポーツライター)