ユベントスは前人未到の9連覇に向かっている。インテルはアントニオ・コンテの下で復権を目指している。ラツィオは開幕前の予想を覆して躍進した。シーズン再開後に好調なミランは、来季に体制を一新して復活を狙うと言われている。

 イタリアサッカー界の御大、ファビオ・カペッロは、いずれのビッグクラブにも不満な点があるようだ。それぞれのクラブに苦言を呈している。『Gazzetta dello Sport』紙が伝えた。

 新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断するまで、ラツィオに勝点1差と迫られていたユベントス。だが、再開から6試合を消化し、残り6試合で2位に8ポイント差とリードを広げている。

 しかし、カペッロは『Rai』のラジオ番組で「ここまでラッキーだった。アタランタを除けば、スクデットを目指して追うチームたちがいまいちで、ユーベのプレーはそこそこだったからね」と話した。

「チャンピオンズ・リーグでは、リヨンがリーグ戦をこなしていないことが有利に働くだろう。だが、ユーベは気をつけなければいけない。0-1とビハインドの状況だからね。再開後はゆっくりのスタートだった。今はリズムが上がっているようだがね」

7月13日のトリノ戦で勝利し、2位に浮上したインテルだが、コンテ就任で期待値は大きかった。それだけに、カペッロは「コンテには手にしたよりずっと多くを人々が期待していた」と述べている。

「ヨーロッパリーグで優勝すれば、シーズンを救うことができるかもしれない。だが、彼らは1億8000万ユーロ(約225億円)も投じていたんだ。もっと多くが期待されていたよ…」
 
 そのインテルとユーベを追っていたラツィオは、再開後の6試合で4敗と不振に陥った。カペッロは「わたしもユーベにとってもっとも危険なチームになると思っていたんだがね」と落胆を表している。

「中断している間、ラツィオは全員がローマに残ってトレーニングしていた。だが、ピッチ上では以前のような怒りや決意がない。ちょっとミステリーだよ。FWたちが以前のようではないんだ」

 正反対に再開してから好調のミランだが、ズラタン・イブラヒモビッチやステーファノ・ピオーリ監督が退任し、ラルフ・ラングニックを中心とする新体制への移行が既定路線と伝えられている。

 だが、カペッロは「わたしはラングニックを知らない。ドイツで面白いことをやったが、重要なことではない」と、クラブの方針に懐疑的な見解を示した。

「彼は自分が知らないイタリアのチームに来るんだ。ゼロイヤーとなるだろう。ミランはもう1年を失うことになる。ピオーリが以前見られなかったメンタリティーをチームに与えられたのにね」

 数々のタイトルを手にした名将の厳しい発言に、各クラブとそのファンは何を思うだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部