スペインのマエストロの去就が注目を集め続けている。バイエルン・ミュンヘンのチアゴ・アルカンタラだ。

 2013年の夏にバルセロナから加入して以来、ドイツ王者の主力としてプレーするチアゴは、終盤に怪我で離脱した今シーズンも公式戦37試合に出場して国内2冠に小さくない貢献を果たした。

 バイエルンとの現行契約が21年6月までとなっている29歳だが、「今がトップクラブで新たな挑戦をするラストチャンスと考えている」(ドイツ紙『Bild』)という本人の意向から今夏の退団が濃厚視されている。

 そんなチアゴ獲得のポールポジションにいるとされているのが、2019-20シーズンに30年ぶりのトップリーグ制覇を決めたリバプールだ。

 現在のリバプールの中盤にはいない創造性に溢れる司令塔タイプのスペイン代表は、ユルゲン・クロップ監督もお気に入りの存在で、「本当に良い選手で、大好きな選手である」と公言している。

 一方のチアゴもプレミア王者への入団を熱望しているという。現地時間8月11日に配信されたポッドキャスト番組『Inside The Hottest Transfer』で、イタリアの移籍専門記者であるファブリツィオ・ロマーノ氏が語ったところによれば、両者はすでに会談を行ない、互いの意志を確認し合ったという。

「チアゴとクロップは数週間も話し合いを続け、リバプールに移籍する意思を確認した。ドイツ人指揮官は、どれだけ獲得を熱望しているかを伝え、感情を揺さぶられた選手側は、アンフィールドへやってきたいと語っている」
 
 本人と契約合意している現状を考えれば、残すはクラブ間の交渉となるが、金銭面の駆け引きはシビアだ。

 ドイツ紙『Bild』で「仮に正当な移籍金を支払う気のあるクラブからのアプローチがあれば、我々は移籍に向けて取り組む」と語ったバイエルンのカール=ハインツ・ルンメニゲCEOは、チアゴ売却に3000万ポンド(約41億8000万円)の値札をつけたとされている。だが、新型コロナウイルスの影響でダメージを受けているリバプールにその金額を払う意思はないという。

 ロマーノ氏も「交渉の成否はリバプール次第ではあるが、今のところバイエルンの提示する金額を入札する意思はないようだ」と語っている。

 今夏の移籍市場では、相思相愛だったとされるRBライプツィヒのティモ・ヴェルナーも移籍金で合意できずに、ライバルのチェルシーに引き抜かれているリバプール。それだけに新たなターゲットは何としても手中に収めたいところだが……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部