プロサッカー選手は“おうち”でどのように過ごし、どんなことを考えているのか。緊急事態宣言下で迎えたゴールデンウィークに合わせ、選手たちの日々の生活におけるちょっとした工夫やアイデアを紹介します。第5回は日頃からSNS等で4人の息子さんとの仲睦まじい様子を発信している東京ヴェルディの大久保嘉人選手が登場。“仲良し家族”として知られる大久保家の日常について語っていただきました。


取材・構成=国井洋之

写真提供=大久保嘉人




◆■ラジオ体操(8:00〜)



SNSで動画を紹介した4月21日に初めてやって、それ以来毎朝の日課としてやっています。俺は体を動かさないとダラけてしまうタイプなので、朝起きてすぐに体を動かすというのは、生活のリズムにメリハリをつける意味でもいいアイデアだったと思います。ラジオ体操をしたのは小学生のとき以来でしたけど、家族みんなでできるし、いい運動にもなるのでオススメです。他にいいアイデアが思いつくまでは、とりあえず続けていきたいと思っています。


◆■子どもたちとの時間(11:00〜12:00、13:00〜18:00)



トレーニングや食事の時間以外は、やっぱり子どもたちと遊んで過ごすことが多いですね。バドミントンや縄跳びなど、庭で体を動かす遊びをしたり、最近は家族みんなでカードゲームをやったりしています。めちゃめちゃおもしろいですし、爆笑できるし、頭を使うし、ぜひオススメしたいですね。

――大久保選手はJリーグ中断期間もSNSなどで自身の近況を発信しています。4月21日に家族全員でラジオ体操をしている動画がアップされましたが、どんな経緯でラジオ体操をやろうと思ったんですか?


大久保嘉人(以下、大久保) 体を動かさないと1日が始まらないというか、なかなか生活のリズムが作れないので、何かやってみようと思ったのがきっかけです。朝起きて体を動かしておくと、その後のトレーニングにもスムーズに入れますから。ラジオ体操は小学生のとき以来でしたけど、最近は毎日やってますね。飽きるまではとりあえず続けてみようと思っています。


――チームトレーニングが実施できなくなってしばらく経ちますが、ご自宅中心の生活にはもう慣れましたか?


大久保 普段から子どもたちとはよく一緒にいますし、遊ぶことも多かったので、そこまで大きくは変わらないです。


――息子さんたちがいてにぎやかな反面、トレーニング時にはやりにくさ、難しさもあると思うのですが、どのように対処していますか?


大久保 トレーニングも子どもたちと一緒にやってます。付いてこられなくなるまで同じメニューをやらせる。子どもたちは疲れたら家の中に入ってくれるので、そうなったら一人での練習もやりやすくなりますし、付いてこられるなら最後まで全部一緒にやる。だから子どもたちがいてトレーニングがやりにくいということはないですね。


――具体的にどんなメニューをこなしているんですか?


大久保 まず家の周りを4.2キロ走って、帰ってきたら庭でラダートレーニングをやったり、筋トレをやったり、体幹トレーニングをやったり。毎日の練習メニューはトレーナーに作ってもらっていて、それをこなしています。


――4人の息子さんもそのメニューをこなすということですか?


大久保 スタートは4人いるんですけどね。すぐに脱落します(笑)。でも長男は最後までついてきますよ。


――それは息子さんたちが一緒にやりたいと? それとも大久保選手のほうから誘ったんですか?


大久保 俺からです。一人で走ったりするのがあまり好きじゃないので、みんなを誘ってみようかなと(笑)。一緒にやれば子どもたちも体力がつくし、とりあえず「一緒に行くぞ!」という感じで。もともとなんでも一緒にやるタイプなので。ただ、すぐに喧嘩をするんですよ。それが1日に何度もあると、ちょっと腹が立つことはある。ちょうど今も喧嘩をして泣いてます(笑)。


――体重などコンディションに変化はありますか?


大久保 絶対変わってるでしょ。すぐにリーグ再開と言われたら多分無理だし、6週間は必要です(笑)。オフのときはあまり体重を計らないんですけど、何となく自分で分かります。もちろん、体を動かしたり、食事制限したりはしていますけど、自主トレだけでは太りやすい人はすぐ太るでしょうね。


――食生活で何か気をつけていることはありますか?


大久保 基本的には好きなものを食べる。俺は休みのときほど、動いてないときほどお腹が減るのでメチャメチャ食べてます。だから太りやすいんですけどね。ただ栄養は奥さんが考えてくれていますし、あまり気にしていてもしょうがないかなって。本格的に動き出したら自然とやせると思うし、そこでしっかり頑張ればいいかなと。


――こんな時期だからこそ始めてみたいもの、始めたものは何かありますか?


大久保 どうだろう? 家でトレーニングをするようになったことくらいですかね(笑)。それから最近は子どもたちとカードゲームをやっています。「カタカナを使っちゃダメ」とか、いろいろなお題があって結構頭を使うんですよ。


――お話を聞いていると1日中お子さんたちと過ごされているようですが、一人の時間は子どもたちが寝静まってからですか?


大久保 いや、一緒に寝ちゃうんですよ。21時とか22時くらいにはベッドに入って、子どもたちと話をしながらそのまま寝ちゃいます(笑)。


――息子さんたちは学校に行くことができない状況ですが、何か変化を感じますか?


大久保 それが全くないんですよ。毎日同じテンションだし、学校に行っているときと何も変わらない。あいつら、おかしいのかもしれない(笑)。ただ、喧嘩の回数はいつもより減ったかもしれない。一緒にいる時間が長いから、誰かしら仲間を作って遊ぶようになった気がします。そういう意味では悪くないかもしれません。


――先日、三男の橙利くんが出演した『はじめてのおつかい』の再放送がありました。改めてご覧になってどうでしたか?


大久保 やっぱり感動します。自分の子が出演しているのはもちろんですけど、よその子が出ているのを見ても感動しますから。あの番組はヤバいです。


――ご自宅にいる時間が増えて、家事に参加する機会も増えたのでは?


大久保 いやー、ないっすね。何もせずにいつも怒られてます(笑)。この前、初めてカレーを作ってみたんですけど、あれ以来やってません。作っているときはおもしろいなと思ったんですけど、食材を切ったりするのが面倒で……。料理はもういいかなって(笑)。家族でワイワイやるのは楽しいですけどね。


――では、日々家事をこなしている奥様への感謝の気持ちは強いのでは?


大久保 「すごいな〜」と思いますよ。マジで俺は何もやらないから。掃除して、洗濯して、食事を作って……。いろいろなことを毎日やってくれているのは本当にありがたいと思います。


――改めて家族と過ごす時間、家族の存在についてどう感じていますか?


大久保 楽しく過ごそうというのは心がけるようにしています。もちろん、うるさいときはうるさいし、毎日が同じ繰り返しなのでキツイなあと思うこともあります。でも、もし一人だったら、ご飯とかも大変だし、寂しいというのがあると思う。家族がいれば一緒に何かできるし、気晴らしにもなる。いっぱい子どもがいて良かったなと思います。


――現在37歳です。残りの現役生活を考えたときに、今のようなシチュエーションに焦りは感じませんか?


大久保 まあこの年齢ですから、もちろん「時間がもったいない」とは思います。でも、焦りというのはあまりないんですよね。なるようにしかならないし、いっそのこと「もう今年はやらなくていいんじゃないか」というくらい開き直ってます(笑)。この期間に痛かったところも治りましたし、再開したときに良い状態でプレーできるとプラスに考えています。


――今年から東京ヴェルディに加入しました。まだ1試合しか公式戦でのプレーをお披露目できていませんが、大久保選手に期待しているファン・サポーターにメッセージをお願いします。


大久保 Jリーグが再開したら、とにかく得点するところを早く見せたいですね。どこまで期待どおりの活躍できるかは分かりませんけど、応援してほしいです。