厳しいペースで先行馬には厳しい展開!?

今週末は、3歳のマイル王決定戦、NHKマイルC(GⅠ・芝1600m)が行われる。次のデータは、過去5年の同レースの前後半ラップと、3、4角の通過順位を示したものだ。

NHKマイルC 過去5年のペースと通過順位ⒸSPAIA



毎年、前半3Fは34秒台前半のハイペースになる傾向があり、差し馬にも有利な流れとなっている。また、スローからの瞬発力というよりもスピードの持続力が求められる傾向にあり、ダート血統馬が好走することが多いのもそれが理由だ。

今年はレシステンシアをはじめハーモニーマゼラン、ラウダシオン、プリンスリターンなどといった先行馬が多く、例年のようにペースが激しくなることが予想される。そこで、NHKマイルカップと同舞台の東京芝1600mにおいて、4角5番手以内の馬の成績を前半のペース別にまとめた。

2020年NHKマイルC、4角5番手以内の馬の成績

4角5番手以内の馬の成績(東京芝1600,2015〜2019)ⒸSPAIA



前半3F34.5秒以下のハイペースだと、やはり先行馬は不利な傾向にある。特に連対率と複勝率には大きな差が見られた。ハイペースが予想される今回は追いこみ馬を狙う。シンプルだが基礎の基礎を大切にしていきたい。

4角後方から末脚にかける競馬をしそうな馬はタイセイビジョン、ルフトシュトローム、サトノインプレッサ、ウイングレイテスト、サクセッション、ギルデットミラー、シャインガーネットあたりと見る。この中から本命馬を選びたい。

2歳レコード勝ちした東京で王者へ!

◎タイセイビジョン
推奨したい点は3つ。まず、近走の競馬から今回も恐らく差しに回ると考えられるので先述したように展開利が見込める。

また、東京コースでの勝ち方もよかった。東京での京王杯2歳Sでは、

12.4 - 11.1 - 11.4 - 11.8 - 11.3 - 11.3 - 11.5(34.9-34.1)

前半が決して速い流れでなく、終盤のラップの減速も少ない先行馬有利な展開で、やや追い出しが遅れたにも関わらず1頭だけ違う脚を見せてレコード勝ちを見せた。東京適性は問題ないだろう。

加えて、朝日杯FS(2着)では速いペースでも好走しており、実力、展開的にも優勢と見ての本命だ。

○サクセッション
2走前のジュニアC(1着)の内容が強かった。レースラップは

12.1 - 10.7 - 11.2 - 11.6 - 12.1 - 12.0 - 11.3 - 12.4(34.0-35.7)

というハイペースで、4角入る前に早めに動いて完勝。時計も1:33.4と優秀だ。2〜4着馬も次走以降好走している。

一方、前走のスプリングS(3着)は、ジュニアCとは全く毛色が異なるレースだった。このレースのラップが

12.8 - 12.1 - 12.6 - 13.0 - 12.7 - 12.3 - 11.8 - 11.1 - 11.4(37.5-34.3)

1000m通過が63秒のスローペースで瞬発力も必要だった。ジュニアCの勝ち方を見ても、この馬はペースが流れて長く良い脚を使えるタイプだと考えられる。スローペースで持ち味が活きなかった前走の3着は、むしろ評価すべきだろう。

▲ルフトシュトローム
新馬をほぼもったままの手ごたえ楽勝で勝利し、3連勝で駒を進めてきた。前走のNZT(1着)は展開に恵まれた点は否めない。だが、直線仕掛けに入りトップスピードに乗る前にやや不利があったにもかかわらず、持ち直しての勝利。着差以上の価値があるだろう。今回も差しに回るだろうし、展開のアドバンテージを受けられるはずだ。

その他、実績十分で今回もチューリップ賞のようスローにはならなさそうなので、先行馬だが持ち味が発揮できそうな△レシステンシア。ファルコンSと同じような展開で差し足を延ばせそうな△シャインガーネット。NZTはハイペースで先行馬不利の中、先行して6着と粘る持続力があり、人気以上に走る傾向の☆ハーモニーマゼランを挙げておきたい。

人気どころの消し馬としては、サトノインプレッサを挙げる。こぶし賞(1着)はスローペースの上がり勝負で外差し馬場の恩恵もあった。今回想定される速いペースへの対応力は疑問で、前走の毎日杯(1着)のメンバーレベルに疑問が残る。時計的な裏付けもなく、ここでは消したい一頭だ。

NHKマイルC 2020 予想
◎タイセイビジョン
○サクセッション
▲ルフトシュトローム
△レシステンシア
△シャインガーネット
☆ハーモニーマゼラン

(文 ケータロー)