今年は変則日程

今年の夏はいつもより阪神開催の後に中京開催がきたり、小倉開催が3週間お休みだったりと、例年とは異なるスケジュールとなっている。JRAは7月19日まで無観客での開催を発表しているので、関西圏で観客を入れての開催は、10月の京都までお預けとなる。

一方の地方競馬はというと、場外馬券売り場が各地で徐々に再開。様子をみて、コロナの影響が少ない地域に属する競馬場も開放されていくのだと思われる。兵庫県にある園田競馬場はとても面白い競馬場なので、生の競馬に飢えている関西圏のファンは、無観客が解除された暁にはぜひ足を運んで頂きたい。

前走負けた馬は着差が大事

CBC賞が例年通り中京競馬場で行われるなら、リニューアル後の2012年からのデータを参考にすればいいのだが、今年の開催場所は阪神競馬場となっている。中京競馬場だけに焦点を絞ってもあまり意味はないか。

2011年に阪神で行われているが、その1回だけに注目するのもどうかと思うので、素直に過去10年のデータを検証して、使えそうなものだけ抽出することにする。

CBC賞出走馬の年齢ⒸSPAIA
CBC出走馬の所属ⒸSPAIA

夏のスプリント戦は3歳馬(今年は出走していない)でも通用するイメージがあった。しかし、このレースは3歳馬が16頭挑戦して、連対したのは2010年の2着ダッシャーゴーゴーだけである。では、最も成績がいいのはどの世代なのか。それは5歳馬で、半分に当たる10連対を記録してほかを圧倒している。

また所属別にみると、栗東所属が19連対で、関東馬が連対したのは2016年の優勝馬レッドファルクスのみ。場所が中京ならともかく、今回は関西圏の阪神で行われる。輸送などを思えば今年も関西馬有利と考えて間違いないだろう。

CBC出走馬の前走着順ⒸSPAIA
CBC賞出走馬の前走ⒸSPAIA

そのレッドファルクスだが、前走勝ちからCBC賞に挑んでいた。同馬に限らず、前走1着の馬は【4-2-1-14】で勝率19%、連対率28.6%と高い数字を残している。ただし、前走5着以下の馬も11連対しており、前走着順が悪いからといってノーチャンスというわけではない。

前走で負けた馬をもう少し詳しく見ていくと、着順に関係なくコンマ4秒差以内で負けた馬が10連対。0.5秒以上の差だと1着馬が1頭もいなくなってしまう。ここでは前走1着馬に注目しつつ、負けた馬に関しては、前走着順より着差を見て取捨を判断したい。

CBC賞出走馬の性別ⒸSPAIA
CBC賞出走馬の馬体重ⒸSPAIA

場所は変わっても、ハンデ戦という条件は同じ。そのハンデを調べてみると、斤量を背負っている馬の成績が良く、57.5キロ以上で出走した馬は連対率46.2%のハイアベレージだ。酷量を課せられたからといって割り引く必要は全くない。逆に気になるのは軽量馬で、特に牡馬の53キロ以下は22頭が走って連対したのは1頭だけ。ハンデだけでは実力の差を埋め切れていないということなのか。

また、スプリント戦にありがちな「小型馬不利」の法則はここでも生きており、馬体重460キロ以上だと【10-8-10-101】に対して、459キロ以下は【0-2-0-29】となってしまう。力の要る中京はもちろん、阪神と京都で行われた2010、2011年も、連対した4頭は全て490キロ以上の大型馬だったので、今回も十分参考になりそうだ。

充実、タイセイアベニール

今回のカギになる5歳世代だが、幸い出走頭数が少なく絞りやすい状況となっている。その中で①前走1着、もしくはコンマ4秒差以内の負け②栗東所属③460キロ以上、この全てを満たしているのはタイセイアベニールとロケットの2頭となった。

どちらを上に取るかだが、前走1着馬の勝率のよさを重視してタイセイアベニールを本命視。とにかく2着が多く勝ち切れない印象があったのは過去の話。今年は4戦して3勝と別馬のような勝負強さを見せている。昨年の勝者レッドアンシェルも、2走前3着→前走1着と弾みをつけての勝利。今年はこの馬が続く番だ。

相手は同じく減点のないロケットになるが、その2頭と同じくらい魅力的なのがクリノガウディー。年齢以外はクリアしているのと、前走高松宮記念で降着+トップハンデというのが2011年の1着馬ダッシャーゴーゴーと全く同じパターン。しかも、2011年のCBC賞といえば阪神開催。偶然にしては恐ろしく条件が似通っている。

上記3頭に続くのは前走1着馬のミッキースピリット、取り消した前の一戦が僅差だったディメンシオン。この2頭はCBC賞で【3-1-0-5】と相性がいいディープインパクト産駒でもある。グランドロワも年齢以外に減点がないので押さえておこう。今回は当たりそうな気がする?

◎タイセイアベニール
〇ロケット
▲クリノガウディー
△ミッキースピリット
×ディメンシオン
×グランドロワ

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。今回、本命にしたタイセイアベニールは今年絶好調の松山騎手が騎乗。対する筆者は相変わらず予想がどん底状態で、週7で馬券を買っている場合ではありません。少しでもお裾分けをもらえたらと思ってます。