「前走が未勝利戦だった馬」での比較

10月31日に東京競馬場で行われるのは2歳牝馬限定のマイル重賞、アルテミスS。1月半後に迫った阪神JFの重要な前哨戦となる。

いつもなら「近走で実力を発揮できなかった馬」の巻き返しに注目してアルテミスSの穴馬を探していくのだが、このレースに関しては特徴的なデータが存在する。それは「前走が未勝利戦だった馬」が創設以来の8年で【4-1-3-16】、単回収率477%、複回収率142%と絶好調であることだ。

アルテミスS前走クラス別



したがって、今回はシンプルに「前走未勝利組」のレース内容を精査して考えていくことにする。先週の富士Sは本命のレイエンダが7着という不甲斐ない予想に終わった。同じコースの重賞できっちりと“倍返し”したいところ。

ククナに大器の片りん

今回の注目馬はククナ。前走は札幌の未勝利戦を快勝。この時のレースをよく見ると、かなりの大器を予感させるだけの片りんがあった。

単純な見た目の上でも、札幌の短い直線で大外からノーステッキでの差し切り。瞬発力勝負の中で後続に1.1/4馬身差をつけた内容は優秀。

さらにすごいことに、この時のレースラップは最後の2ハロンが11.4-11.1のいわゆる加速ラップ。札幌でラスト11.1という数字はなかなか見ないのでデータを調べてみると、なんと1986年以降でわずか5レースしかない。

過去4例の勝ち馬はコディーノ(重賞2勝)、アドマイヤセプター(重賞で3着以内が3回)、ダンツミュータント(J・GⅡ勝ち)、サングレーザー(GⅡ3勝、天皇賞(秋)2着)と活躍馬揃い。またこの時、ダンツミュータントの2着はのちにGⅠ3勝を挙げるストレイトガールだった。

この優秀な数字をノーステッキでたたき出したククナ。今後への期待も込めて人気を覚悟で本命にする。抜群の瞬発力が真に生きるのは、直線の短い札幌ではないだろう。東京に替わったらどれだけ切れるのか楽しみで仕方がない。

父はキングカメハメハ、母も桜花賞とオークスで好走したクルミナルという筋の通った血統。GⅠ戦線に向けて、どれほどの器かしっかりと見定めておきたい。

ユーバーレーベンはマイルに不安

2番手には同じく前走未勝利組から、新馬戦でククナに先着しているヴァーチャリティを挙げる。前走は稍重の中京マイルを1.34.0という好タイムで着差もつけての勝利。6着に敗れた2走前はキーンランドC当日の極めて重い馬場だったので参考外としてよさそうだ。

穴で1頭挙げておきたいのはタウゼントシェーン。前走はサフラン賞5着敗退で、データだけでいえば厳しい。ただ、レース映像を見ると最後の直線で右にモタれてしまって、まともに走れていない。左回りで悪癖が解消されればもう少し走ってくる可能性はある。

以下、モリノカンナチャンとソダシまで印を回しておく。

札幌2歳S2着で人気の一角になりそうなユーバーレーベンはゴールドシップ産駒。いわずもがなスタミナよりの血統。この父の産駒は、前走の舞台だった札幌芝1800mが【3-2-1-6】で複勝率50%、単回収率415%という最高の相性。

ゴールドシップ産駒コース別



今回の東京芝1600mでも【2-2-3-14】とそこそこ走っているのだが、2歳時に限ると【0-0-3-8】で未だに連対がない。この距離短縮はかなり大きなマイナス材料になるとみて、今回は無印とした。

▽アルテミスS予想▽
◎ククナ
〇ヴァーチャリティ
▲タウゼントシェーン
△モリノカンナチャン
×ソダシ