試合数削減、出場資格緩和、2ステージ制復活…各国思惑絡み欧州CLに提案殺到

試合数削減、出場資格緩和、2ステージ制復活…各国思惑絡み欧州CLに提案殺到

ヨーロピアン・リーグズは欧州全体の成長促進を主張

ヨーロッパの232クラブからなる欧州クラブ協会(ECA)総会で、欧州クラブ大会(チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ)の改編に向けた議論が紛糾。欧州各国リーグで構成されるヨーロピアン・リーグズや中堅国の有力クラブも、ここぞとばかりに、それぞれの立場から提言を行っている。

ヨーロピアン・リーグズは、チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグ間での昇格・降格は行わず、グループステージは、各チーム6試合に制限すべきと主張している。また、チャンピオンズリーグ出場権は、CL優勝チーム以外は、国内大会の結果に基づくべきとしている。

概ね現状維持の主張だが、少数クラブに限定されないプロサッカー全体の成長に貢献する改革は支持するというスタンスだ。

中堅国の有力クラブは躍進目論み、CL出場基準の変更を提案

FCコペンハーゲンは、出場権獲得の基準そのものを変更することを提案している。現在、それぞれの国内リーグの順位に応じて、イングランド、スペイン、イタリア、ドイツの上位4カ国がチャンピオンズリーグのグループステージ出場権を獲得している。しかし、FCコペンハーゲンは、過去に遡った記録も考慮すべきだとしている。

これは、UEFAランキング上位リーグの中堅クラブよりも、中位リーグのビッグクラブを優遇する内容だ。つまりデンマークリーグの有力クラブであるFCコペンハーゲンに有利なものとなる。

オランダのアヤックス・アムステルダムのエドウィン・ファン・デル・サール氏は、変革を声高に叫ぶ筆頭だ。アヤックスは、昨季チャンピオンズリーグ準決勝に進出しながら、オランダリーグにはチャンピオンズリーグ出場枠が与えられていないため、予選に回る必要があった。

アヤックスの問題に対しては比較的簡単な解決案が出ている。全ての準決勝進出チームをグループステージに入れ、自動出場4枠あるUEFAランキング上位4カ国の下位チームによるプレーオフを導入するというものだ。

現在UEFAランキング5位のフランスリーグにも、スペイン、イングランド、イタリア、ドイツの4大リーグと同じUEFA大会出場枠を与えるという提案もある。

アヤックスのエドウィン・ファン・デル・サール氏は「様々な利害関係者から多くの提案とフィードバックがありました。関連性があるものもあれば、無関係で不誠実なものもあります」と述べている。

小国クラブは欧州大会に賭ける、出場枠拡大を要求

UEFA加盟協会55カ国のうち少なくとも49カ国から、グループステージに1チーム以上が確実に出場することが好ましいという意見もある。これは小国を含むヨーロッパ全体での盛り上がりを維持するのに貢献すると思われる。

今季、ポーランド、アイスランド、フィンランドといった国々は、ヨーロッパリーグに出場しているクラブがない。欧州の主要リーグでは、クラブは国内リーグを重視する一方、小国のクラブは、欧州大会に運命を賭けているという構図が浮かび上がる。

まさかの「CL第2次グループリーグ」Uターン案

4シーズンの運用後2003年に廃止されたチャンピオンズリーグの2次グループステージ制への回帰という提案もある。現在はグループステージで32チームから16チームに絞られると、そのままノックアウト方式のトーナメントに移行する。

これが以前は、1次グループステージで16チームになった後、4グループに分けた2次グループステージを行い、それを勝ち抜いた8強によるトーナメントを実施していた。

元マンチェスター・ユナイテッドCEOのデヴィッド・ギル氏は「ビッグクラブは皆、チャンピオンズリーグの2次グループステージを維持したかったと思います。対戦相手のクオリティが今より高かったです」とコメントしている。

現在のグループステージ制は、決勝トーナメントに進出するクラブ間の実力差に大きな開きが出る場合がある。1発勝負のノックアウトステージでチーム間の差が大きい組み合わせが出るため、ジャイアントキリングが発生する。これが、ビッグクラブにはリスクが高いと映っているようだ。

レベルの高い試合の数を増やすなら、第2次グループステージ案は悪くはないだろう。しかし当時のUEFAは日程や選手への負担を軽減するために、現在のフォーマットを採用した。2次グループステージ制を復活させた場合、増加した試合数のしわ寄せは、どこに来るのだろうか。

小出しで時間かけて改革か、それとも思い切って舵切るか

これを機とみてか、実に沢山の提案が出されている。全く異なる立場からのてんでんバラバラの意見であり、一つにまとめるのは、そもそも無理だろう。

反発を抑えるために長期にわたり小さな変更を小刻みに行って、改革するという選択肢を採る可能性もある。

ただ、あまりコロコロと大会内容を変更すると、その度にクラブやリーグ関係者が振り回されて疲弊する可能性もある。その過程で、本来向かうべき方向性がぶれてしまうリスクもある。加えて2024年の改革というコンセンサスが取れている今、誰かが思い切って舵を振り切る勇気が必要かもしれない。


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