来季も日本ハムで巻き返し図る中島卓也 レギュラー再奪取へのカギは打撃力向上

来季も日本ハムで巻き返し図る中島卓也 レギュラー再奪取へのカギは打撃力向上

精神的主柱としてチームを牽引

今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得し、その動向が注目されていた日本ハムの中島卓也は11月1日に会見し残留を表明。「再びこのチームで優勝を」と意気込みを示した。

今季はリーグ5位に終わった日本ハム。中島自身も打率.220と低迷し、シーズン中盤からは若手の石井一成や平沼翔太らの出場機会が増えて出番が減るなど、不本意なシーズンに終わった。それでも、守備率.933はソフトバンクの今宮健太(.986)、西武の源田壮亮(.986)らをおさえてパ・リーグの遊撃手部門でトップ。優れた守備力で健在ぶりをアピールした。

的確なポジショニングと一歩目の早さ、守備範囲の広さは相変わらず抜群で、ピンチともなれば絶妙なタイミングでマウンドへ向かい投手に声をかける。その姿をみていると、改めて中島が野手のリーダーであり、チームにとって必要不可欠な選手であることを思い知る。

2018年からは選手会長を務めるなど、首脳陣やチームメイトからの信頼も厚く、グラウンドの内外でチームの中心的存在。若い選手が多いチームだが、中田翔とともに良き兄貴分、精神的主柱としてチームを牽引し続けている。

課題は直球への対応力

中島は2015年に初めて全試合出場を果たし、盗塁王を獲得。シーズン終了後に開催された「プレミア12」の第1回大会では初めて日本代表にも選出されるなど、この年、一気にチームの顔へと成長した。

2016年にも全試合に出場し、チームのリーグ優勝と日本一に大きく貢献。2017年は打撃不振に陥り91試合の出場にとどまったが、2018年には132試合に出場し、打率も.261と復調した。だが、チームを牽引する活躍が期待された今季は、若手の台頭もあり出場機会が減少してしまった。

走力と守備力に定評のある中島だが、課題は打撃。名人芸とも呼べるファウル打ちで粘って四球を選ぶイメージが強いが、直近の3年をみると、2017年が23個、2018年が35個、2019年が22個と実際には四球はそれほど多くない。出塁率も2014年から2016年までは.330以上をキープしていたが、今季は.278と寂しい数字に終わっている。四球を増やすことも重要だが、それと同じくらいに打撃力の向上が求められる。

対球種別打率をみると、カーブに対しては.333、フォークには.333、カットボールには.300と変化球に対しては高打率をマーク。その一方で、対直球の打率が.167(昨季は.251)と速い球を苦手としている。

近年のパ・リーグはソフトバンクの甲斐野央らに代表されるように、ルーキーでも155km以上の直球をどんどん投げ込む、力のある投手が多い。中島が今後も遊撃手のレギュラーを張るためには、直球への対応力向上がひとつのポイントとなりそうだ。

中島の活躍がチームの浮沈を左右

中島は3年契約の提示を意気に感じ、チームに残ることを決めた。来季も選手会長を務める中島はチームの巻き返し、リーグ優勝と日本一の奪還へ向けて並々ならぬ意気込みを持っているはずだ。

ここ数年の傾向をみると、中島がシーズンを通して遊撃の守備位置を守り抜いた年はチームも好成績をおさめている。石井や平沼の成長を促すこともチームにとっては重大なテーマだが、中島が高い壁となってはじき返すぐらいの活躍を見せることで、野手の層は厚くなり、よりチームも活性化する。シーズン通しての中島の活躍が、来季チームの浮沈を左右することになりそうだ。

守備がよく、足もあり、犠打も得意な中島は、日本代表でもジョーカー的な役割が期待できるプレーヤーだ。まずは全試合に出場し、出塁率の改善と打撃の向上を図ること。まだまだ日本代表に選ばれる力は十分に秘めている。


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