2020年1月22日(水)、東京グローブ座にて舞台『青木さん家の奥さん』が初日を迎えた。初日直前には同劇場でゲネプロ(通し稽古)が公開され、なにわ男子の大橋和也と藤原丈一郎、そしてAぇ!groupの末澤誠也と草間リチャード敬太が本番さながらの熱を感じさせる芝居を披露した。


本作は劇団「南河内万歳一座」座長の内藤裕敬が手掛けた作品。青木さん家の奥さんを巡って酒屋さんで繰り広げられるアドリブ劇。冒頭など、台本で決められている場面もあるがその他ほとんどがアドリブで構成されるということで、瞬発力やとっさの判断力といった役者の底力が重要視される作品である。演出は関ジャニ∞の横山裕が務める。

新入りのバイト(大橋)のところに次々と先輩たち(末澤、藤原、草間)がやって来て、青木さん家の配達伝票をめぐる争いが始まる。どうやら青木さん家には先輩たちが憧れる素敵な奥さんがいるらしい。先輩たちの争いを観ていた新入りが「僕も配達に行きたい」と訴えた事から先輩たちによる理不尽な特訓が始まる。果たして新入りは青木さん家に配達に行く事ができるのか……!?


舞台上では、4人はそれぞれの持ち味を活かしつつ、要所要所で笑いを誘う。ここは台本通り、ここはアドリブか? などと思いながら観ていたが、いつしかすべてがアドリブではと思わされるくらい、様々な要素が入り混じっていた。
末澤、藤原、草間が、青木さん家の奥さんとのあれやこれやな情報で新入りの大橋を振り回しているように見えて、実は大橋が3人を翻弄しているという、この作品の面白さも、演技達者な4人がしっかりと作り上げていた。
また途中、突然発生するミュージカルパートでは、華やかなダンスシーンもあり、笑いだけではなくジャニーズらしく、しっかり揃ったダンスをキメていた。終演後のエンドロールに「振付:林真鳥」の名があった事も一筆記しておきたい。


ゲネプロの後行われた会見には大橋、藤原、末澤、草間が登場。
写真撮影では「何でもリクエストしてください! ポーズを取りますよ!」と4人がカメラマンにアピール。「元気なポーズを」と言われれば「ィヤアー!」「ヨイショー!」と両手を振り上げ、「なにわ男子とAぇ!groupのハンドサインを」というオーダーにも快く応えていた。
会見が始まる前に4人の足元にはこの日集まったたくさんの報道陣のレコーダーがセットされ、その数を数えて「すごいねえ!」と驚く姿も見せていた。

なにわ男子とAぇ!groupのハンドサインでキメポーズ!

なにわ男子とAぇ!groupのハンドサインでキメポーズ!

会見スタート。末澤は「僕らも楽しくできて、観ている人たちにもどこが台本でどこがアドリブか、と楽しんで観ていただけたら」と本作の見どころを語る。また、藤原は「台本をもらった時に半分くらいが○×△※になっていて逆に難しく、これはどうしたらいいんだろうと。そうしたら(演出の)横山くんが18年前に大野くん主演でやった当時の事を思い出しながら、一緒に稽古をやってくれました」と言葉を続けていた。
ちなみにこの日、メンバーには知らされていなかったが、横山がゲネプロに一瞬姿を見せていたとレポーターから聞かされると「ええっ!」「マジで?」と一斉に驚く4人。大橋は「横山くんって、そういうところがあるねん。サプライズでな!」と笑顔を見せていた。

そんな先輩・横山から「お年玉をもらった」と話し出した大橋。その発言に藤原が「リチャ(草間)、言ってやって!」と話を振ると「……せびりとりましたねん」と草間が暴露。
その発言から、藤原と草間による大橋と横山のやり取りの再現プレイがスタート。

「1月も結構経ちましたね。忙しかったんですか?」
「ドラマとか忙しかったねん」
「へえ……誰かにお年玉渡しました?」
「お前、それ、(お年玉が)欲しいっていう意味やろ!」

「横山くんは三が日に会った人にお年玉を渡すというルールがあるんですが、僕らが『あれ、僕らお年玉をもらってないなあ。大橋、上手い事言って!』と言ったら、結果ああなりました」と藤原が笑いながら話していた。

それぞれの役設定についても話が出る。
末澤は「横山くんはそれぞれのキャラクターに合った衣裳や設定にしてくれましたね」と口にすると、ほぼ短パン姿の草間は「この舞台のためにすね毛を染めてきました」と告白しながら綺麗なすねを見せる。「本当は(毛が)黒いんですけど、役作りでブリーチしてきました! 美脚にね!寒いんですけど」。この言葉に「リチャはずっと舞台袖で寒い、寒いって言ってるんです。僕はめっちゃ暑いんですけど」とNo.1ホストのごとき真っ白なスーツ姿の末澤が口を開くと、「布面積の差があり過ぎでしょ!」と草間が突っ込み返していた。
そんな末澤は「誠也“さま”はまさにこんなスタイルで」とリポーターから突っ込まれ、「全然違う」「んな訳ない!」と全力で否定するが、他メンバーが「普段から薔薇出しているし」と茶々を入れると、半ば観念したように「でも横山くんの頭の中にはこんなイメージがあるらしいです」と照れる末澤。仕舞いにはカメラに向かって「奥さん、僕たちに会いに来てください!」と薔薇を手にアピール。だが、直後に「……これで正解ですかね?」と答えが見つからないと言いたげな顔を見せていた。

大橋がは元野球青年という設定だが、真の野球ファンなのは藤原のほう。藤原は稽古中、野球が分からない大橋に「お前、“ツースリー”って事はもっと追い込まれているってことだから」と細かく説明していたそうで、大橋も「分からなかったんですよ、台詞の意味が。だから丈にいろいろ聞いていました」と返していた。そんな藤原が無類のオリックス・ブレーブスファンという事を聴いた横山が「台詞を“オリックス”に変えよう」と決めてくれたそうで、藤原は「とうとう僕の好きなチームが舞台の台詞に入りました」と胸を張っていた。

会見が行われたこの日、ジャニーズ事務所からSixTONESとSnow Manの2グループが同時CDデビューするという事で、「そんな中(僕らの会見に)来ていただき、ありがとうございまーす」と大橋が言えば、「いや、この後(2グループがいる)別の会場に行くんやで!」と藤原が報道陣の心理を察すると報道陣からも思わず笑いが零れていた。

4人は同じ関西ジャニーズJr.からSnow Manに加入した向井康二を特に気にかけているようで「康二が頑張ってますから、僕らも頑張らないといけないですね」と口々に話す。向井は、京セラドームで行われた関西ジャニーズJr.のコンサートを観に来てくれたと話し、藤原は「その時、康二が成長していて、感じが変わっていて。デビューする人ってこんな風に自信に溢れているんだなと思った」と振り返ると、大橋も「コンサートが終わった後で『よかったよ!』って言ってくれたけど、スタッフさんから『(向井がコンサートを観ながら)泣いてたよ』って聴かされてジーンときた」と話し、離れていても強く結ばれている関西の絆を感じさせていた。

最後に「後輩からデビューのお祝いのコメントを、僕らもいつかデビューをという想いをこめて」とリポーターに促されると、大橋がその後半だけを拾って「頑張ります!」と満面の笑顔でアピール! その天然発言に「お祝いはないのか?」と3人が崩れるように大笑い。大橋は改めて「デビューおめでとうございます! 僕らもガーンって追い抜けるように頑張ります」と締めていた。

大橋の発言に崩れ落ちる3人の表情をお楽しみください(笑)

大橋の発言に崩れ落ちる3人の表情をお楽しみください(笑)

会見場から立ち去る際に「ありがとうございました!」と口々に報道陣に御礼を伝える4人。「(2グループの)デビューの記事の横に小さくてもいいから載せてくださいね!」としっかりアピールする姿に頼もしさを感じた。

最後に演出の横山裕からのコメントを紹介しよう。

■演出:横山裕

2002年に大野智主演の『青木さん家の奥さん』に出演させていただき、今回は“演出”という形で18年ぶりにこの舞台に関わる事ができ、感慨深い気持ちでいっぱいです。
これからの成長を期待している関西ジャニーズJr.の4人をどう魅せるか、どう個性を活かせるか……とずっと考えてきました。
観に来てくださるお客様には、どこが台本で、どこからがアドリブなのか、を見極めながら、未来ある4人の若者の才能をぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。
P.S.本当に稽古時間が短かったです。

取材・文・撮影=こむらさき