2020年6月30日(火)、日本を代表する和楽器演奏家達が松任谷由実の「春よ、来い」をリモートセッションした映像が公開された。

この企画は三味線演奏家・上妻宏光の声掛けがきっかけとなり、新型コロナウイルスにより世界的に生活環境が変化し、演奏を実演出来る機会を設けることが困難な状況が続いている中で、演奏する喜び、セッションする楽しみや、音楽の情熱を少しでも世の中にお届けできたらという想いから実現した。参加者は、上妻宏光(津軽三味線)、辻本好美(尺八)、東儀秀樹(笙/篳篥)、中井智弥(二十五絃箏)、林英哲(和太鼓)、藤原道山(尺八)。今回選曲された「春よ、来い」には、「命の芽吹く日本の『春』のように、世の中が動きを取り戻し、穏やかに四季の訪れを感じられるよう」という願いが込められているという。演奏参加者よりコメントが届いた。

上妻宏光

上妻宏光

上妻宏光

世界に蔓延するコロナウイルスの影響により沢山の方が大変な状況に置かれています。医療従事者の皆さんが日々闘ってくださり、また、皆さんお一人お一人が試行錯誤や努力をされ、耐え忍んでいていることと思います。私が身を置く音楽の業界に至っても、ホールでの演奏会を開くにはまだまだ厳しい状況です。オリンピックも延期となった今、このリモートセッションを通じて世界へ日本の素晴らしさを伝える手段としても実現したいと思いました。加速するインターネット社会を通じて発信出来るデジタルな部分と、アナログに人が繋がりセッションするからこそ表現でき、感じることのできる両側面から、演奏で参加頂いた素晴らしいアーティストの皆さん、そして編曲で参加いただいた伊賀拓郎さんとの熱い想いをお届けいたします。そして、世界に穏やかな日々が訪れますことを心より願っております。

辻本好美

辻本好美(尺八)

辻本好美(尺八)

コロナウイルス感染拡大が続き、完全な収束が見通せない状況の中、これからは新たな音楽活動が求められる時代となりました。
そんな中、今回のリモートセッションという形で和楽器界を代表する皆様とご一緒出来たのは本当に光栄でした。やっぱり音楽は楽しい!変わらなければならない所はあっても、音を出す喜び、音を共有する楽しさは変わりません!その想いが見てくださる多くの方にも届きますように!

東儀秀樹

東儀秀樹(笙/篳篥)  Photo:AyakoYamamoto

東儀秀樹(笙/篳篥)  Photo:AyakoYamamoto

様々なジャンルを持った日本の伝統音楽がこうしてひとつになる。これはお互いの誇りを称え合うにもただ楽しむにも大きな充実感がある。こんな時だからこそ心と心の結束や絆が深まる。こんな時だからこそコミュニケーションを大切にしたくなる。音楽がどれほどそれらを実らせてくれるものなのか、音楽がどれほど人にとって大切なものか、改めて仲間たちと実感できた。

中井智弥

中井智弥(二十五絃箏)

中井智弥(二十五絃箏)

和楽器にしかできない表現と響きで、ご覧になった皆様の苦境を乗り切る糧となるように心を込めて演奏しました。
演奏に関しては、箏らしい響きを奏でつつ、上妻さんが追い求める「伝統と革新」を大切にしました。
リモートは他の方がどう演奏するか想像しながら演奏しましたので、仕上がった時は答え合わせのようでワクワクしました。
音楽業界も今後どうなるのか想像もつきませんが、この環境に適応して「春」が来ることを祈っております。

林英哲

林英哲(和太鼓)  Photo: M.Tominga

林英哲(和太鼓)  Photo: M.Tominga

上妻くんからのお誘いで、素晴らしい皆さんと、まるで生共演したような嬉しいリモート体験でした。
世界中のウイルスと闘う人々に「春よ来い、良き日よ早く来い」、この日本からのメッセージが伝わるように、奏者全員が気持ちを込めた演奏です。
日本の楽器の声・言葉を聞き取っていただけると嬉しいです。

藤原道山

藤原道山(尺八)

藤原道山(尺八)

今年は春を楽しむ間もなく終わってしまいました。
コンサートなどの舞台活動、公演が全くなくなってしまった状況下でしたが、上妻宏光さんからのお誘いで、素晴らしい日本音楽のアーティストとともに、やっと春を楽しむことが出来た、嬉しい思いでいっぱいです。
聴いてくださった皆様にもこの和の響きから、春、そして明るい未来への思いを感じて頂ければ幸いです。

和楽器奏者リモートスペシャルセッション「春よ、来い」