広島・床田寛樹投手(24)は14日、4年目の今季はハイクオリティースタート(HQS、7回以上投げ自責2以下)にこだわりを示し、球団の日本人左腕では2001年の高橋建以来となる2桁勝利を期した。

 心残りが意識の変化につながる。誰もいないマツダスタジアムの屋内練習場で、床田は黙々とネットスローを繰り返した。最低気温3度と冷え込む中、距離を約60メートルにまで伸ばしたのは、調整が順調な証し。きょう15日から始まる合同自主トレを前に、自己最多7勝をあげた昨季の課題を思い返した。

 「やっぱり6回をどうするかだと思います。7回までいければ、もう少し勝ち星がついてくる。6回3失点ではダメ。7回で1、2失点。7回までは最低でも投げたい」

 昨季は24試合に先発し15度のクオリティースタート(QS、6回以上投げ自責3以下)を数えたが、HQSは7度。イニング別の被打率は6回が・314とワーストで唯一、3割台に悪化した。「6回の壁」に悩まされたからこそ、その一歩先を行くHQSに強いこだわりを示した。

 「球数が増えたり、6回に安打を許すと交代させられるきっかけになる。勝ちを増やすためにもイニングを投げないといけない」

 もう一つ乗り越えたい「壁」がある。昨年5月10日DeNA戦で、同じ左腕の今永と先発対決し5回6失点(自責5)で降板。「初めて相手先発を意識した試合だった。いずれはエース級と当たって勝てるようにならないといけない。去年はエースに勝てなかった。そこに勝っていける大瀬良さんのようになりたい」。相手のエース級に投げ勝てば、自然と成績も上向くはずだ。

 「イニング数と勝ち星でキャリアハイが目標。2桁は勝ちたい。大瀬良さんとジョンソンがいるので、その次の3番目に入れるように頑張ります」

 球団の日本人左腕で2桁勝利を挙げたのは10勝した01年高橋建が最後。貴重な経験をしたことで、先発としてより一層の責任感が芽生えた。大瀬良、ジョンソンに続く3本目の柱となれるか――。床田がリーグV奪回のカギを握る存在になる。

(河合 洋介)