◇大相撲初場所4日目(2020年1月15日 両国国技館)

 貴景勝は相撲で負けて、勝負に勝ったという感覚ではないか。立ち合いで当たった後に遠藤に前に出てこられ、前まわしも許した。そこから押される形になったが、遠藤の足がそろったところでタイミングよく突きが当たり、相手の足がもつれる形で勝ちを拾った。気になったのは、取組後に息が上がっていたこと。今場所はそういう場面が多い。以前に比べケガの影響もあって稽古量が減り、スタミナがなくなっているのだろう。この日のように自分の突きができないと、息が上がって危ない相撲になってしまう。

 3敗目を喫した鶴竜は立ち合いで当たった後に上体がすぐに上がっている。脇が甘く、簡単に中に入られる。早く勝負をつけようとして、強引に前に出過ぎだ。休場明けで相撲勘が戻っていないのが原因だろう。ただ、それを取り戻すにはこのまま休まずに取り続けるしかない。 (元大関・栃東)