【2020・J1 東京五輪世代注目の男(11) G大阪MF福田湧矢】最大の武器は「諦めない」こと。3年目を迎えるMF福田は、自らのストロングポイントをそう挙げる。

 1年目は高卒新人ながら開幕スタメン。2年目はリーグ17試合に出場し、最終節・浦和戦ではJ1初得点もマークした。昨年末のU―22ジャマイカ代表戦では世代別でも初めての招集も経験。一見すると、順風満帆なプロキャリアを歩んでいるように映るが、何度も苦い汁を飲まされ続けた。

 「このままサッカー人生終わるのか…とか、こんなもんじゃないだろうとか考えましたね」。振り返るのは1年目の春先以降、そして2年目の開幕時のことだ。2年前は開幕こそ順調なスタートを切ったがチームが勝利から見放されたこともあり、4試合目以降の出番はなし。2年目はトップチームの沖縄キャンプに同行できず、U―23チームとして参加したJ3リーグでも開幕ベンチだった。

 ただ「何とかしてやろうという気持ちは持ち続けたし、誰よりも練習しました」。仕掛けるプレーを心掛け、5月のC大阪戦でシーズン初出場。対峙(たいじ)した松田陸と互角以上に渡り合うと、序列は一気に上がった。「あれだけつらい思いをした。でも、そこからでも人間は成長できるんだと思えた。それを見つけられたのは大きい」

 その姿勢は東京五輪にもつながっている。「今の時点では負けていても食らい付くことはできると思った」。ジャマイカ戦での出場機会は与えられなかったが、U―22代表合宿で感じたことだ。シンプルだが、持ち続けるには忍耐が必要な「雑草の魂」。その一念で世紀の祭典へのチャンスを広げる。

 ◇福田 湧矢(ふくだ・ゆうや)1999年(平11)4月4日生まれ、福岡県出身の20歳。小倉南FC―東福岡を経て18年にG大阪へ入団。同年2月24日のリーグ開幕・名古屋戦でプロデビュー。19年12月7日のリーグ最終戦・浦和戦でJ1初得点。今季から背番号14に変更。1メートル76、70キロ。利き足は右。