広島の春季2次キャンプが13日、沖縄市のコザしんきんスタジアムでスタートし、合流したばかりの長野久義外野手(35)が順調な仕上がりを披露した。「(暖かな)いい環境でできたので。ケガなくできていますし、順調だと思います」

 充実感がにじむコメント。動きは確かに軽快だった。午前の実戦守備走塁練習では早々と左翼守備へ。右肩の状態が上がらず、打ち上げ直前の25日になって初めて左翼守備に就いた昨春と比べれば、その差は歴然だ。

 ランチ特打でも健在ぶりをアピールした。本塁方向へ強い逆風が吹く中、大瀬良から長打性の当たりを中越えに運ぶと、黄金ルーキーの森下にも痛打を見舞う。左前に1本、右前へ2本の計3安打。見事なバットコンロールだった。

 これには担当コーチもニンマリだ。広瀬守備走塁コーチが「普通にできている。去年よりも(肩の)仕上がりはいいと思うよ」と言えば、迎打撃コーチも「どう見てもいいでしょ。球の強い投手への入りもよかったし、早い段階からいいものを見せてくれそうな感じはある」と証言した。

 それこそが、長野の求めたものでもある。昨年末にあった契約更改の席で「春先からいい成績を残せるように、オフは例年よりも多く走り込んで早めに仕上げたい」と宣言。エンジン全開で開幕に臨み、スロースターター返上を誓った。

 視界は良好。全体練習終了後には、球場に隣接する室内練習場で1人、スピード乗りよく10本の塁間ダッシュに汗を流した。見守った佐々岡監督は「この時期に守備ができているということは(去年よりも)確実に上だと思う」と喜んだ。

 「初めて会った選手もいますし、しっかりコミュニケーションを取っていきたい」

 1軍合流初日を上々の内容で終えた35歳。今春初の対外試合となるきょう14日の対ロッテ練習試合(コザしんきん)には、指名打者での出場が予定される。巻き返しへ、背中を押す春の風は暖かい。

 (江尾 卓也)