日本ボクシング連盟の内田貞信会長が20日、東京五輪の開催延期を主張した。東京五輪ボクシング競技の各大陸予選は新型コロナウイルスの感染拡大により欧州予選、米大陸予選が中止となり、日本選手も出場を予定していた5月の世界最終予選(パリ)も中止。予定どおりの東京五輪開催を目指す国際オリンピック委員会(IOC)は五輪予選が今後開催できない場合、世界ランキングなどに基づいて選手の出場資格を定める提案を各競技団体にしているが、内田会長は「選手ファーストをIOCが掲げているのであれば、そういう(世界ランキングなどでの)選考はありえない」と主張。「全ての選手が平等に力を発揮できるようにしていただきたい。平等に選手が力を発揮できるのは、1年後ぐらいがベストではないかと思っている」と個人的見解を述べた。

 この日は東京五輪に開催国枠で出場する男子代表としてフライ級の田中亮明(26=中京学院大中京高教)、ライト級の成松大介(30=自衛隊)、ミドル級の森脇唯人(23=同)の3選手を発表。今月のアジア・オセアニア予選で出場枠を獲得した3人に加えて東京五輪代表は6人となった。同予選や過去3年の国際大会の実績を選考基準とする日本連盟の規定どおり順当な選出で、内田会長は「平等性に関してはよかったと思う」と評価。ただ、落選したフェザー級のホープ、堤駿斗(20=東洋大)らは世界最終予選で出場枠獲得を目指す予定だけに「選手たちは何年もそこ(五輪)を目指して頑張ってきている。最後のチャンス(世界最終予選)を選手から取り上げるのはなくしてもらいたい」と要望した。最新の世界ランキングは18年9月と古く、ランキングを定めたAIBA(国際ボクシング協会)をIOCが五輪運営から除外していることからも、適用するのはふさわしくないとした。

 五輪代表選手からも、現在の出場権を保持できるのであれば延期した方がいいとの声が出た。田中は「堤も(落選したライトヘビー級の)梅村(錬)もいいボクサー。最終予選はやってほしい。それで(五輪開催が)ずれるのならずらしてほしい」と希望し、男子ウエルター級代表の岡澤セオン(24=鹿児島県体協)も「予選をしっかりやって、予選から(五輪本番まで)期間がないとフェアじゃない。みんながフェアに試合できるのがベストかなと思う」と強調した。女子フェザー級代表の入江聖奈(19=日体大)は「2年の延期は嫌だが、1年ぐらいならいつでも頑張れる準備をしていきたい」と語った。