J2松本は27日、リーグ再開初戦の敵地・金沢戦を0―0で引き分けた。攻撃陣が決定機を決め切れない中、何度も窮地を迎えたがGK村山智彦(32)が好セーブを連発し勝ち点1を奪った。チームを指揮する布啓一郎監督(59)は自粛期間中の苦しい胸の内やサポーターへの思いを明かす独占手記をスポニチに寄せた。

 難しい試合でしたが、選手たちが粘り強く守ってくれました。一喜一憂せず気を引き締めたいです。また、リモートマッチという特殊な環境下でも画面の前で応援してくださったサポーターの方に感謝したいと思います。

 正直なことを言いますと、キャンプをやっていたころは新型コロナウイルスでこういう状況になるのは想像できませんでした。初めての経験で我々スタッフも“どうなるんだろう”という不安がありました。ですが、不安を表に出してしまったらもっと状況が悪くなってしまうので“やれることをやろう”と選手が言ってくれたことに感謝しています。プレースタイルを確立している選手はしっかり体をつくってきてくれました。若手も基本的な部分を練習して判断が速くなりました。

 新しいウイルス。どんなものか分からず最初はみんながおびえた時期がありましたが、強制されなくても外出を自粛することで感染者の人数を落とすことができました。今後は正しく怖がることが必要だと思っています。JリーグもそのためにPCR検査をして試合を再開しています。チームの規律も変わってくると思いますが、厳しい時は外食も温泉も県外に行くのも禁止というルールでやってきました。それでもかかってしまう人がいます。どうしても防げないところはあります。

 私がよく知っている神戸の(酒井)高徳選手や昨季まで一緒にやっていた(群馬の)舩津選手が感染しましたが、彼らは真面目で注意深い選手です。そういう選手でもかかるコロナの感染力の強さ、恐ろしさを感じました。個人的な意見ですがコロナになった人や家族を含めて誹謗(ひぼう)中傷するのは違うのではないかと思っています。

 松本でそんなに感染者が出ていないのは町の人が注意しているからだと思います。そうはいっても飲食業が不振というのを聞くと残念です。松本地域の活気が戻らなくてはいけないと思いますし、その一翼を山雅が担っていきたいです。次戦はいよいよサンプロアルウィンでの試合です。サポーターの方はいらっしゃいませんが、素晴らしいスタジアムで指揮を執れるというのはありがたいことです。ホーム初戦は勝ち点3を取りたい。そこに向けて全力を傾けます。(松本山雅監督)