ラ・リーガ・サンタンデールの2019/20シーズンは幕を下ろし、2連覇(2017/18、2018/19)をしていたFCバルセロナは、3度目のタイトルを獲得することはできなかった。

前半をエルネスト バルベルデ、後半をキケ セティエンが率いた今季のバルサは安定性を取り戻すことができず、最高記録は4連勝にとどまった。

今季のバルサでは合計28名の選手らが起用されたが、最高のパフォーマンスを見せたのはキャプテンのレオ・メッシで、計25ゴール21アシストを記録した。新規補強選手らは総じて控えめで、アンス・ファティとリキ・プッチの加入で下部組織所属の選手らが久々に再び盛り上がりを見せた。

FCバルセロナのようなチームにとって、リーガでは優勝以外の結果は失敗と解釈され、今シーズンも例外ではない。また今季においてはレアル・ソシエダ戦(サン・マメスでの土壇場での敗戦)やエスパニョール戦、グラナダ戦、レバンテ戦といったバルサの不調を象徴するような試合がいくつかあった。

リーガ2019/20は “バルサが優勝を逃したシーズン”とサッカーの歴史には記されるが、レアル マドリーとの差は、オサスナ戦 (第37節) まで4ポイントであり、バルサは最終節まで優勝を狙い戦っていた。

一方で優勝争いが熾烈を極めた時期に勝ち点7を逃した罪は大きい。その上、VARシステムが唯一レアル・マドリーのみに利益を与えるために残り全てのチームに不利益を与えたことは大きなダメージとなった。

今シーズンのバルサの選手の総評は以下の通り。

■7点
レオ・メッシ
彼こそがバルサのリーダーであり、最多得点(25)最多アシスト(21)をマークした。メッシの存在もありバルサが最後まで戦い続けることができたが、メッシ一人で全てを背負いきれるものではない。

■6点
マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン
信頼に足る選手であり、36失点を被ったにも関わらず入りかけたゴールをもセーブし、毎試合一貫して高いクオリティを保っていた。また、足を使ってのプレーも秀逸で、アシストを2度成し遂げている。

アンス・ファティ
攻撃の突破口をこじ開けることに長けており、その大胆さと推進力、スピードで将来のバルサに必須な選手と思われる。得点力もあり、成功に飢えている。

リキ・プッチ
今後のバルサを担う選手となるだろう。ワイドゾーンにおいて大胆さと才能を見せ、生粋のバルサDNAを感じさせる。リーガ最終節ではさらに一歩を踏み出した感があり、この成長を継続しなければならない。

アルトゥーロ・ビダル
チリ代表MFには賛否両論様々な意見が出たが、彼のバルサへの貢献は疑いが無い。無秩序な一面を持っているが、しっかりと役割を果たしている。力強く、推進力を持ち得点力もある。

フレンキー・デ・ヨング
今後に期待が持てる選手だ。バルサ加入後の適応期間には良い感触があったが、今後爆発的な成長を遂げ、試合を決定することができる選手にならなければならない。

■5点
ジェラール・ピケ
ピケは模範的な選手だ。DFとして既に12シーズン、バルサで戦い続けており、その個性と経験で欠かせない存在となっている。イエローカードを計15回も提示されているが、そのほとんどが不当な判断である。

セルジ・ロベルト
多彩な選手であり、今季もチームのニーズに適応し、様々なポジションでプレーしたが、常に高パフォーマンスを見せた。

ルイス・スアレス
負傷から回復し、復活したスアレスはリーガ前半で計11ゴールを挙げている。手術を余儀なくされたが、同時期のコロナウイルスのパンデミックによりある意味救われた。彼は手術を経て、再開後に復帰した。復活後には計5得点を挙げている。

セルヒオ・ブスケツ
バルサの舵の役割を果たすブスケツは、ピケと同様に12シーズン、バルサで戦い続け、常に高パフォーマンスを出している。文句なしのスタメン選手であり、代役を探すことは困難だ。

ロナルド・アラウホ
今後が期待されるこのウルグアイ代表DFは、予想された以上に目立っており、ハイレベルなパフォーマンスを披露している。地味ではあるが将来のスタメン選手に変貌する可能性がある。

ネト
リーガで起用されたのはわずか2試合であるが一定以上のレベルを維持し、テア・シュテーゲンと比較して大きく劣るということは無かった。このレベルと才能からするとベンチにいるのはもったいない。

アントワーヌ・グリーズマン
グリーズマンは停滞しているようだ。移籍金1億2,000万ユーロ(約148億5,000万円)に見合うパフォーマンスが期待されたが9ゴール4アシストでは物足りない。彼はもっと多く貢献できるはずだ。

マルティン・ブライトバイテ
激しさが特徴のこの選手はバルサの守備に情熱を与えた。出場機会は少なかったが、意欲とやる気を見せた。

クレマン・ラングレ
フランス代表CBラングレは好機を無駄にしない選手であり、このポジションには不可欠である。今後長きに渡りバルサを支えることが期待される。

ジョルディ・アルバ
サイドバックとしてより攻撃的にプレーしたアルバは計5アシストを実現した。スピードとメッシとの息の合ったコンビネーションプレーが長所である。

ネルソン・セメド
安定感に欠けているのが問題であり、高パフォーマンスを見せる傍らでミス(特に守備において)も犯している。攻撃を仕掛けることはあっても突破口を開くに至らなかった。

カルレス・ペレス
シーズン序盤はメッシの怪我もありその存在が脚光を浴びた。バルサの名に恥じないプレーをしたが、冬の市場で戦力外を言い渡され、ASローマに移籍した。

■4点
ラキティッチ
夏の移籍期間での退団を拒否したために憂き目を見たが、新監督キケ・セティエン就任後息を吹き返した。しかしながら以前のような決定力のある存在では無かった。

ジュニオール・フィルポ
当初期待されていたようにアルバのライバルになるには程遠い。不運なことに与えられたチャンスが少なく、コンスタントに成長することができない。

■3点
アルトゥール
期待されたほどコンスタントに活躍できず、決定的なプレーも無かった。ミラレム・ピャニッチとのトレード要員となり、バルサから姿を消した。

サミュエル・ユムティティ
故障を抱えるユムティティは今季コンスタントに高パフォーマンスを披露することができず競争力に欠けていた。

■評価なし
ウスマン・デンベレ
負傷離脱中のデンべレは今季僅か5試合に出場したに過ぎない。来季に爆発的な活躍を遂げない限り、彼はもうゲームオーバーになるだろう。

カルレス・アレニャ
シーズン初頭はスタメン選手だったアレニャであるが、その後第15節まで姿を消し、冬の移籍期間でレアル・ベティスへレンタル移籍した。

ラフィーニャ
シーズン開始直後の3試合に出場したが、同じポジションに選手が多くいたため、、契約更新後にセルタ・デ・ヴィーゴへレンタル移籍した。

ジャン・クレール・トディボ
フランス代表DFをバルベルデは計画に入れておらず、冬の移籍市場でシャルケ04にレンタル移籍された。

ムサ・ワゲ
ワゲもまた監督の信頼を得ることができずわずか1試合出場にとどまりニースへレンタル移籍した。

アレックス・コリャード
カンテラ出身のMFはメスタージャ戦(2-0)にわずか5分出場した。また、11試合に招集されていたにもかかわらず、セティエンは彼に出場機会を与えなかった。