ホンダとシボレーは純エンジンバトルに。インディカーが空力を共通化

ホンダとシボレーは純エンジンバトルに。インディカーが空力を共通化

 7月25日、注目を集める2018年用インディカーの初テストが行なわれた。場所はインディ500開催サーキットのインディアナポリスモータースピードウェイ。およそ2カ月前に佐藤琢磨が優勝を飾った全長2.5マイルの超高速オーバルコースだ。今回テストされたのは「ユニバーサルエアロキット」と呼ばれる新しい空力パッケージで、初走行ながら平均時速215マイル以上での連続周回が重ねられた。テストは大成功だったと言っていいだろう。

 2018年シーズンから、インディカーシリーズは出場者全員が同型のシャシーを使って争われるようになる。2012年から採用されているシャシー(ダラーラIR12)の基本骨格であるモノコックタブに、今回の新しいユニバーサルエアロキットが装着されるのだ。2015年から今季まで3シーズンにわたり、ホンダとシボレーがそれぞれ独自開発したエアロキットが装着されてきたが、それらは今シーズン終了とともにお払い箱。すべてのマシンでユニバーサルエアロキットがそれにとって代わることになる。

 2015年からホンダとシボレーが提供したきた空力パーツはバラエティが豊富で、それらを購入する出場チームに経済的な負担をかけていた。レースで勝つためには数多くの風洞実験が必要で、チームの参戦費用はさらに高騰した。しかも、2015年にシボレーが空力で優位に立つと、2016年もその状況が続いて16戦14勝。優れた空力パーツを開発したシボレーは何も悪くないのだが、結果的に勝てるチームが偏ってシリーズの面白味が減ってしまった。

 ファンが見て楽しいのは、やはり白熱したバトル。ゴールするまで誰が勝つかわからないドラマチックな戦いだ。そんなレースを実現するために、インディカーはシャシーをワンメイクに戻すことを決めたのだ。

 ダラーラ製のシャシーは、約35万ドル(約3900万円)で誰にでも購入可能だ(エンジン、電装部品、スペアパーツは含まず)。今年で3シーズン目を迎えたモノコックは来年からさらに3年は使用される予定で、様々な面で参戦コスト抑制への努力が払われている。使用するハードウェアの環境が整えば、新たな参戦チームが増えることも期待ができるだろう。

 また、大金が必要なエアロキット開発競争が姿を消せば、パワーユニットを供給する自動車メーカーが増えるかもしれない。現在のホンダ、シボレーの一騎打ちでもインディカーシリーズは十分エキサイティングだが、3メーカー、4メーカーが競い合うようになればさらに面白味が増すのは当然だ。

 よりエキサイティングなバトルを求めたインディカーは、つい最近まで最前線で戦っていたレースエンジニアを雇い、ダラーラとともに新エアロキットを開発した。より大きなダウンフォースをアンダーフロアで発生させられることと、フロントの重量配分を増やすことによって、インディアナポリスのオーバルで、マシン同士が今まで以上に接近して走ることができるようになる。

 今後、インディカーとホンダ、シボレーは、今回のように2台揃ってのテストをショートオーバル、ロードコース、ストリートに路面の近いロードコースの3カ所で行なう。シーズンが9月半ばに閉幕した後には、2セットずつのエアロキットがホンダ、シボレーの両マニュファクチャラーに提供され、12月までに4日間のテストが行なわれる。参戦する各チームがエアロキットを手にするのは11月末となり、来年1月にテストが解禁される。そして3月には、より一層の激戦が予想されるインディカーシリーズの新シーズンの幕が切って落とされることになる。

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