佐藤琢磨のチャンプ獲得に黄信号も、インディ王者争いはまだ大混戦

佐藤琢磨のチャンプ獲得に黄信号も、インディ王者争いはまだ大混戦

 インディカー・シリーズ第13戦は、テクニカルなロードコースであるオハイオ州のミッドオハイオ・スポーツカーコースで行なわれ、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が優勝した。シーズン3勝目に一番乗り。これで一気にポイントリーダーに浮上した。

 レース前、このミッドオハイオの優勝者が、そのままチャンピオン候補の筆頭に躍り出るのではいかと予想していた。昨年のウィナーで2016年チャンピオンのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)か、第10戦ロードアメリカでペンスキー勢”4台抜き”をして勝ち、ミッドオハイオ5勝の実績も持つスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)が勝つ可能性が高いと見ていたからだ。しかし、パジェノーは4位、ディクソンは9位という結果に終わった。

 パジェノーは予選でファイナル進出を逃し、レースでもとうとう優勝争いに絡むことはなかった。タイトル防衛のためには残りレースでのパフォーマンスのレベルアップが必要だろう。また、直前にテストを行なって万全を期したディクソンも、ミッドオハイオではとうとうホンダの空力パッケージから思い通りの性能を引き出し切れなかった。

 この2人が苦戦するなら、チャンスはポールポジションを獲得したウィル・パワー(チーム・ペンスキー)にあると思われた。スタートでトップの座を保ったパワーは、そのままレースのイニシアチブを握っていたが、13周目にニューガーデンが大胆かつ鋭いオーバーテイクを仕掛けてトップが入れ替わる。

 すぐにパワーが逆襲するかと思われたが、若手チームメイトのペースは段違いに速く、キャリア31勝のパワーをもってしても全く歯が立たなかった。ピットストップを行なっても、タイヤを替えても、リスタートを切っても、ニューガーデンは瞬く間に差を広げ、ゴールまで突っ走った。パワーにとっては思いもよらない完敗だった。

 2週間前のトロントで超ラッキーな勝利を挙げたニューガーデンは、「今日の優勝には誰も文句はつけられないだろう」と笑い、「真っ向勝負を行なったうえで、僕らは勝利の栄冠を掴んだ」と胸を張った。傲慢ではなく、謙虚すぎることもなく、適度に強気なニューガーデン。チーム・ペンスキー移籍初年度で、いきなりチャンピオンという可能性も出てきた。

 7点差でランキング2番手につけるのは、第11戦アイオワで約3年ぶりの勝利を飾り、他のレースでもコンスタントに上位フィニッシュを重ねている42歳のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)。ランキング3番手は5度目のタイトルを狙うディクソン、4番手はパジェノー、5番手はパワーと続く。

 ランキング6番手で今回2位フィニッシュしたグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)と、ランキング7番手の佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)にも数字上はまだ可能性が残されているが、ペンスキー勢4人にディクソンを含めた5人が現実的なチャンピオン候補ではないだろうか。

 今季は残り4レース。次戦は2.5マイル高速オーバルのポコノだ。ここはホンダ勢が若干の優位に立つ。その次のワトキンス・グレンはミッドオハイオ同様のロードコース。その次のゲイトウェイはシボレー勢が明らかに有利なショートオーバル。そして最終戦はまた今回と同じロードコースのソノマとなる。

 賛否両論はあるが、シーズン最後のレースは、大逆転が可能なようにとダブル・ポイント(通常の2倍)が設定されている。混沌とした戦いを制してチャンピオンの栄冠を掴むのは果たして――。

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