怪物オルフェ産駒の超期待馬、シンハラージャは「スピードが出すぎ」

厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第12回:シンハラージャ

 今年は話題の新種牡馬が数多くいるが、なかでも最大の注目を集めているのは、やはりオルフェーヴルだろう。

 2011年の三冠馬(皐月賞、ダービー、菊花賞)であり、生涯で通算6つのGIタイトルを獲得した。さらに、2012年、2013年と世界最高峰のレースと言われるGI凱旋門賞(フランス・芝2400m)に挑戦。ともに2着と奮闘し、世界一の勲章へあと一歩まで迫った「名馬」である。

 加えて、激しい気性の持ち主としても知られ、鞍上を振り落としたり、レース中に大きく馬群から離れて逸走したり、「暴君」「怪物」と呼ばれるようなエピソードは数知れない。

 そんなオルフェーヴルの初産駒が、今年の2歳戦からデビューする。すでに勝利を挙げた馬も出ており、8月6日の2歳新馬(新潟・芝1800m)では牝馬のロックディスタウンが快勝。父を彷彿とさせる上がり32秒5の末脚を繰り出して、来春のクラシックが楽しみな有望株となっている。

 これからも同産駒の期待馬が続々とデビューしていくが、多くのファンや関係者が熱い視線を送っているのは、シンハラージャ(牡2歳)だ。

 母シンハリーズは、押しも押されもせぬ”名繁殖牝馬”。これまでも、優秀な子どもたちを次々に送り出してきた。

 2013年に生んだシンハライト(牝/父ディープインパクト)は昨年の牝馬クラシックで活躍し、GIオークス(東京・芝2400m)で戴冠を果たした。ケガにより、わずか6戦で引退してしまったが、5勝(うち重賞3勝)、2着1回という輝かしい成績を残した。

 また、2009年に生んだアダムスピーク(牡/父ディープインパクト)はGIIIラジオNIKKEI杯2歳S(阪神・芝2000m)を快勝し、2011年に生んだリラヴァティ(牝/父ゼンノロブロイ)はGIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)を勝利するなど、多くの子どもたちが重賞勝ちを収めている。

 それほどの活躍馬を生み出してきた母と、オルフェーヴルを組み合わせて誕生したのが、シンハラージャである。

「育成においては、動きが抜群ですね。トモのバネはうちの厩舎で1、2位を争うでしょう。心肺機能もいいモノを持っていて、調教後もケロッとしていますね。走り出すとスピードが出すぎてしまうくらいなので、育成ではオーバーワークにならないよう、成長第一で進めてきました」

 今春、育成を担当したノーザンファーム早来の伊藤隆行氏は、同馬についてそう絶賛した。

 春の時点では、420kg台とまだ小柄だった。その点を考慮して「成長第一」というスタンスを取っていたようだが、それにしても「スピードが出すぎる」とは、楽しみでならない。その言葉だけでも、かなりの器であることがわかる。

 なお、馬体については、伊藤氏はこんなコメントを残している。

「実際に馬を見ると、(馬体重ほど)小さく見えないんですよね。パーツはすごくしっかりしていて、お腹もどっしりしています。写真だと大きく見えるくらいで、細いといった印象はまったくありません。気性はオンオフがはっきりしていて、その辺りからは父の雰囲気を感じます」

 軽量であっても、シンハラージャはそれだけ体のつくりがしっかりしているのだろう。

 考えてみれば、オルフェーヴルも450kg〜460kg台でレースに出ることが多く、牡馬としては決して大きなタイプではなかった。それでも、見た目の迫力は相当なものだった。シンハラージャもそうした雰囲気をかもし出しているとなれば、実戦でも父と同じように圧巻のパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。

 秋以降のデビューを見据えてじっくりと調整されているシンハラージャ。注目の新種牡馬が送り出す”超良血”の動向は、今後もつぶさにチェックしていきたい。

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