専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第253回

“コロナパニック”とて、いつかは終息するはずです。その時、未曽有の景気回復が起きると思います。そんな、V字の復興バブルを期待して、ゴルフ会員権についての勉強を少ししておきましょうか。

 現在、ゴルフ会員権相場は、ざんざん降りの大雨状態です。つまり、買うのは今がチャンスなのですがね。実際は買わなくてもいいですから、もし今買ったら、来年にはどれぐらい値段が上昇しているのか、想像してみるのも楽しいと思います。

 まずは基本。どこぞの会員権を買って、メンバーになるとは、どういうことなのか?

 現在、ほとんどのコースがネットから予約できるので、”プレー権”を買っても、さほど御利益はありません。

 一番の違いは、月例などのクラブ競技に参加できることです。ほか、プレー代は、平日、土日を問わず、一律6000円程から1万円前後。これは、平日のビジター料金とさほど変わりませんが、土日のビジター料金はこの倍ほどになります。ざっと1万円くらいは、ビジターのほうが高くなりますかね。

 だから、メンバーは毎週末コースに来てラウンドすれば、同じように毎週末ラウンドするビジターと比べて、年間で50万円ほどお得になる。500万円のコースなら、それを10年間続ければ、同様にラウンドを続けているビジター(のプレーフィー)と総額がようやく一緒になる――そういう損得勘定になります。

 まあ、これはあくまでも金銭的な話で、実はメンバーになると、目に見えないステイタス、エクスクルーシブな空間と時間が共有できる――そう理解していただきたいです。

 私も過去2回、15年間ほど倶楽部メンバーでしたが、やはりメンバーになると、仲間意識というか、お互いが認め合い、同じ目線で語り合って、倶楽部を”サロン化”して楽しめます。

 ということで、会員権の購入、すなわち倶楽部メンバーになるにあたっての、視察プレーについての段取りを記していきたいと思います。

(1)友だちのメンバーコース
 メンバーシップコースは、友だちのコースに遊びに行って、そこで気に入ったら入会するのが、理想です。すでにコース状態も知っているし、メンバーにも仲がいい人がいて、倶楽部の雰囲気を熟知しているので楽です。

 けど、現実にはそうはいきません。まず、友だちのコースに遊びに行って気に入ると、多くの場合は「そのコースより、もっとグレードの高いコースに入会してやる!」と、妙な対抗心を抱いたりするからです。

 心のどこかに、「おまえより、オレのほうが格上だ」と思ってしまうのでしょう。困ったもんですな……。

 もし友だちと同じコースに入会することになれば、友だちの顔で入るわけで、そいつより格下扱いされるのは目に見えていますからね……。男の世界は複雑です。

 というわけで、男はひとりで”俺の会員権”を探す旅に向かうことにします。

(2)会員権相場表とにらめっこ
 ゴルフの雑誌や情報サイトなどで、会員権の相場表が掲載されていますよね。まずはそれを見ながら、希望の予算と希望のエリアに的を絞り、加えて、口コミなどもチェックして、おおよその”アタリ”をつけます。

 それから視察プレーですが、これは狙ったコースがネット予約できるのであれば、友だちを誘って、勝手にラウンドすればいいのです。都合がつかないとか、ネット予約できないとか、いろいろと事情があって困っている方は、会員権業者に頼むテがあります。

(3)会員権業者に依頼する
 会員権業者に頼む場合、視察したいコースにアタリをつけたら、雑誌やネットで広告を出している有名な会員権業者を訪ねましょう。

 もちろん、まったくアタリがついていなくても、大丈夫です。大手の会員権業者は、「なんとなくコースを買ってみたい」という人にも、優しく丁寧に説明してくれます。

 あと、大手の会員権業者は、ローンの段取りも組んでくれます。安定した収入があって、多額の借金がなければ、会員権価格の8割ぐらいをローンにすることもできます。

 そうして、いよいよラウンドしてみたいコースが決まったとしましょう。会員権業者は、名門コースであろうとも、ちゃんとルートがあって、そこの営業マンと一緒にラウンドできるように手配してくれます。プレー代は自腹ですけどね。

(4)コースチェック
 コースに行く前は、「全長がこれぐらいあって」「コースレート73のチャンピオンコースで」「メンバーの質がいい」なんて、大層な触れ込みをされたりします。けど、視察プレーとなると、たいがい平日で、メンバーも少なくて、ラウンドするのはレギュラーティーからですから、こじんまりしたものです。

 大事なことは、チェックポイントがどうしたこうしたよりも、自らのインプレッションです。どういうところを気にするかは、個人の勝手です。

 次に、過去に私が気にしたところを示していきましょう。

(5)視察プレーでチェックしたいところ
・和定食
 たいがい高くて、焼き魚に、納豆と焼のり。あと、漬物が少々。「これで、1000円かよ!?」と思ったら、記念に食べておきましょう。

 ここで萎えてはダメです。どのコースも一緒ですから。

・自動販売機の値段
 ドリンクの自販機は「ゴルフ場価格」と言って、昔はジュースやお茶が1本、250円ぐらいはしました。今は、150円ぐらいでしょうか。高すぎるのは、納得ができません。

・客層を見る
 自分より若くて元気な人が多いから、気に入るという人もいれば、逆に年寄りばかりで「落ちつく」と言って、気に入る人もいます。

 要チェックなのは、気難しい人や口うるさい人が多いかどうか、でしょうか。

・マナー&服装
 大概、来場時はジャケット着用と書いていますが、それをどう理解するか。個人的には形骸化しているコースが好きです。

 いちいち、服装のことを言われたくないですから。中学校じゃあ、あるまいし。それに、私は足が外反母趾なので、スニーカー派です。革靴は苦手。あんまりうるさいコースはどうかな、と。

 無論、「自分はビシッとキメてコースに行きたい」という方は、格式のあるコースへどうぞ。これは、各々の判断にお任せします。

・風呂場
 風呂の温度は、あまり熱いと困ります。理想は、湯船が熱いのと温(ぬる)いのが分かれているのがいいです。

 あと、バスタオルも使い古しのペナペナで黄ばんでいるのは、ちょっと勘弁してほしいです。楽しいラウンド後でも、気分が萎えちゃいます。



コースを視察する際には、自分なりにチェックポイントを決めておくことが大切です


・メンバーのロッカー
 重厚で、キャディーバッグが余裕で入るぐらいがいいですね。

 昔は、事務所で使われているような、ステンレスのロッカーもありました。それだと、全然メンバーって気がしない。小学校の用務員さんがモップを入れているの? そんな感じになります……。

・キャディーに聞く
 あえてキャディーさんをつけて、茶屋でたんまりお土産を渡して、いろいろと本音を聞いてみる、というのはアリです。「服装はうるさいか?」とか。

 すると、「マナーが悪いとフェローシップ委員が飛んできます」なんて、教えてくれたりしてね。まあ、有益情報は”キャディーは見ていた”的なノリで、市原悦子風のキャディーさんに聞いてみましょう。

 どうです? 視察プレーと言いつつ、私はゴルフコース以外のことが気になってしまいます。それは、倶楽部メンバーになる――ということが、ラウンドするだけにとどまらない、特別なことだからです。

 あとは、”当たって砕けろ”の精神で。

 早く会員権を気軽に買える時代になるか、そんな年収をもらえるようになりたいですなぁ……。

著者:木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa