専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第254回

 新型コロナウイルスの感染拡大防止へ、全国的に緊急事態宣言が発令されました。その際、各都道府県によって対応の違いはあるものの、ゴルフ関連施設においては、ゴルフ場および、屋外のゴルフ練習場は、おおむね休業要請の対象外となって、営業してもよろしいとなりました。

 バッティングセンター(屋外)も同様です。同時に、理髪店も対象外となって、営業可能に。理髪店は当初、東京都が休業要請の対象内にする方針を示し、営業を認めた国と考えが食い違うなど、混乱を招く事態にもなりました。

 さまざまな考えや情報が交錯するなか、営業を続けるゴルフ関連施設。地元の人やメンバーなど使用できる人を限定し、プレーする際にはマスクをするなど細心の注意を払ったうえで、ラウンドするのは構わないと思うのですが、現状を踏まえれば、ハーフラウンドで終えるか、18ホールやるにしても、スループレーにして、早めに切り上げるのが賢明かもしれません。

 それに、国や自治体からのお許しがあるとはいえ、今や「ステイホーム」と強く叫ばれ、ゴルフに行くこと自体、疑問を持たれています。そうしたなか、自重している人も多いのではないでしょうか。新型コロナウイルスが終息し、思い切ってラウンドできる日が早く来てほしいものです。

 そんな状況にあって、芝生が敷かれた広大な場所がたくさんあるという意味で、この機会にラウンド以外の、ゴルフ場の多様な使い道を考えてみたいと思います。

(1)一般に開放する
 東日本大震災の時もそうでしたが、緑の芝生を子どもたちに開放する考えはあります。少し前にも触れましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、小、中学校などが休校になった時、いくつかのゴルフ場がそうした試みを実施。地元の子どもたちにコースや緑地を開放し、楽しく遊んでもらう機会を設けていました。

 ただ、全国で「ステイホーム」が重要視されている現在、外に出かけることさえはばかれています。ゴルフ場に行って遊ぶこともなかなかできないかもしれませんが、今後は日頃から、そうやってコースを開放してくれるゴルフ場がもっと増えるといいんですけどね。

(2)コースでバーベキュー
 これは実際、一部のコースで、オシャレ系のグランピングとして実施されています。

 けど、私が提唱したいのは、そんな洒落たものではなく、ウインナーにキャベツにもやし、そして最後は焼きそばといった、”雑なバーベキュー”です。そんな場所を、コースが提供してくれればな、と思っています。

 スループレーやハーフラウンドで終えて、昼すぎから夕方ぐらいにかけてバーベキューをやるのも楽しくないですか。もし、子どもたちにもコースを開放していれば、お父さんたちがハーフラウンドを終えたあと、家族みんなでバーベキューを楽しむこともできます。

 グランピング系だと、料金は最低でも7000円。高いと1万円ぐらいになりますけど、そこはコース側の配慮で、食材も飲み物も、持ち込みOKにしてもらいましょう。家族、あるいはラウンドする仲間の各々が、スーパーなどで食材を仕入れてくれば、安上がりです。

 単なる焼きものの寄せ集めみたいな感じでも、気心の知れた仲間や家族でワイワイやれば、楽しいじゃないですか。みんな、お腹も減っているでしょうから、すごく盛り上がりますよ。

 かつて、ゴルフ場のバーベキューイベントに呼ばれて参加したことがありますが、とても有意義な時間を過ごせました。火をおこすのが何十年ぶりで、あれは新鮮だったなぁ〜。その日はもう、たき火を囲んで、みんなで延々とやっていましたね。

(3)キャンプもあり
 ゴルフ場でキャンプしたことがありますか?

 私は以前、ゴルフ場で星空を見るイベントに参加しました。

 ゴルフ場って、夜中になるとものすごく真っ暗です。だって、周りに明るい建物がまったくないのですから。

 日が沈んで、天体望遠鏡を用意してもらい、眺めた星がきれいだったこと。ぶったまげました。

 それから、持ち寄ったテントに入って、子どもたちは大はしゃぎ。それじゃあ、大人も寝られませんから、光るボールで試打会をやって、盛り上がっていました。

 その後、テントで寝ていた人が20人ほどはいたかなぁ〜。こっちは、仕事があったので、夜中に帰りましたけど。

 面白いのは、営業中のゴルフ場なので、朝6時には撤収しなければいけないこと。また、テントはティーイングエリアに張っていたんですけど、「ティーイングエリアって、こんなに広いのか」とびっくりしたものです。

 ティーイングエリアは、案外テント設置には向いているかもしれません。意外な発見でしたし、こんな試みも、今のゴルフ場にはやってほしいですね。



ゴルフ場でバーベキューとかキャンプとか、そういうのもアリだと思うんですけどね...


(4)フリーマーケット
 これは、最近やろうとしたコースがあったそうです。結局、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまったのですが、結構大きなイベントを試みようとしていたみたいですね。

 地方のコースなどでは、日頃から近くの農家の人が朝に採れた野菜や果物などを持って来て売っています。土日だと、ゴルファーだけでも200人ぐらいきますし、イベントとなったら、確かに1000人くらいのお客さんが集まりそうです。

 そうなると、今の時期はさすがに厳しいかもしれませんが、状況がよくなったら、大きな規模で実現してほしいところです。青空の下、野菜などの生鮮食料品、地元の特産品、ゴルフ関連商品、余ったクラブなどを持ち寄ってやれば、楽しいイベントになると思うんですよね。

(5)結婚式、パーティー会場に
 ゴルフ場で結婚式を行なうことも、バブルの頃に流行りました。夫婦そろってゴルフ好きなら、今でも十分にあり得ます。

 私も一度、ゴルフ場で挙げた結婚式に呼ばれたことがあります。その時は、みんなでラウンドして、夕方から披露パーティーをする形でした。巨大なコンペで、表彰式が披露宴といった扱いになっていましたね。

 呼ばれるほうとしては、ゴルフのプレー代+ご祝儀を出さなければならないと、ちょっとビビりましたが、そこは主催者が気を配って、ご祝儀のいらないパーティー形式にしてくれました。コンペと披露宴を1日で済ませたと思えば、とても合理的だったと言えるかもしれません。

 パーティーは、レストランを貸切りにして行なわれましたが、コース周りでガーデンパーティーなんていうのもいいかもしれませんね。

 ゴルフ場も、そういう時は貸切りにして、主催者に自由に使ってもらえるようにしてあげてほしいですね。巨大なコンペになるわけですから、売り上げだって、相当なものだと思いますから。

 いかがでしょう。ゴルフ場って、考えようによっては、いろいろなことを楽しめる場所かもしれません。

 マレーシアにある名門コースに行ったことがありますが、そこは都会の近くにあって、ゴルフ場というよりは、メンバーの巨大娯楽施設になっています。ゴルフ教室をはじめ、プールやジム、テニスコート、ナイトクラブ、カジノスロット……果ては、余った土地を貸して、レストラン街まで形成。手広くやっていました。

 都会の近くにあるゴルフ場は、周りから見れば、金持ちが広い芝生を独り占めしているように見えるんですよね。近隣からは、よく見られていないかもしれません。

 そうしたことを避けるうえでも、近隣住民のため、ゴルフ場も社会貢献していかないと、今後は生き残れないのではないでしょうか。

 公益法人化している名門コースは、年に数回『県民デー』と称し、ビジターに開放しています。それだけにとどまらず、今後はゴルフをしない人への『開放デー』も考えるべきではないでしょうか。巨大な公園として楽しんでいただくとか、イベントなどを実施するとか、地域と共存を図る時代になったと思います。

 メンバーの中には、いまだ「何千万円も払って会員権を買ったんだから、オレが好きに使って何が悪い」と言い放つ人もいるんでしょうが、もはや、そういう時代じゃないんですよね。

著者:木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa