ドジャース大谷翔平は16日(日本時間17日)、本拠地でのレッズ戦に「2番DH」で先発出場。2打数無安打1四球で4試合ぶりのノーヒットに終わったが、打率.360で両リーグトップをキープした。試合は2−7でドジャースが敗戦した。

大谷は試合後、4安打4盗塁を記録し、両リーグ最速で30盗塁に到達したレッズのエリー・デラクルーズ内野手を称賛した。

■盗塁数は2位に13差をつけてトップ独走

この試合は「オオタニ・ボブルヘッド・ナイト」として開催され、先着4万人に大谷の首振り人形がプレゼントされた。ボブルヘッド配布はドジャース加入後、初めての配布ということもあり、試合開始3時間以上も前からファンが長蛇の列を作った。

ただ、この日スポットライトを浴びたのは大谷ではなく、レッズの「2番遊撃」デラクルーズだった。第1打席は中前打で出塁すると、すぐさま二盗に成功。第2打席では左翼線への二塁打を放つと、今後は三塁を陥れた。第3打席は四球で出塁。そして二盗、三盗をあっさり決めた。

第4打席は右前打で出塁し、またも二盗を試みたが、ここは捕手オースティン・バーンズの送球に刺された。5打席目は遊撃への適時内野安打をマークし、この日は4打数4安打4盗塁の大活躍だった。

5月半ばにして30盗塁に到達し、2位に「13」の大差を付けて両リーグのトップに立っているデラクルーズ。シーズン100盗塁を超えるペースで走りまくる22歳の若武者を大谷も称賛。「もちろん素晴らしい選手ですし、得点の起点になっていたと思う。見ていて素晴らしい活躍だった」と話した。

■ロバーツ監督「才能に見とれてしまう」

ドジャースのロバーツ監督も「デラクルーズは典型的な5ツールプレイヤー。彼がフィールドでできないことはない。そういう選手は塁に出さないことが一番だろうが……。その才能に感心して見とれてしまうよ」と脱帽した。

MLB公式のサラ・ラングス記者によると、チーム44試合目で30盗塁に到達したのは1996年ケニー・ロフトン以来、史上6人目(通算8度目)だという。また、同じくMLB公式のブレント・マグワイア記者は「1試合で4安打4盗塁はヤンキース時代のイチローが12年9月19日(ブルージェイズ戦)で記録して以来だ」と伝えた。

快足を武器にドジャースを振り回したデラクルーズ。“新怪物”のプレーからも目が馳せないシーズンとなりそうだ。