消防署も働き方改革 広がる「平日、日中限定」の救急隊 隊長は育休明けママ&2児のパパ

 育児などで24時間勤務ができない職員に働きやすい職場をつくろうと、東京消防庁など全国の消防本部で、勤務時間を平日の日中に限った「日勤救急隊」を創設する流れが広がっている。子育て世代の隊員の働き方改革を進めながら、日中の救急要請のピークに対応できる取り組みとして注目を集めている。
写真発隊式に臨む「デイタイム救急隊」のメンバー=17日、東京都豊島区の東京消防庁池袋消防署で(奥村圭吾撮影)

池袋に「デイタイム救急隊」 育児・介護中の男女7人

 「新たな働き方の先駆けとなるのは、身の引き締まる思い。仕事と育児の両立を果たし、一人でも多くの都民を助けたい」。東京消防庁池袋消防署で17日、「デイタイム救急隊」の発隊式があり、生後6カ月の娘の母親で育児休暇明けの植木佐織隊長(32)が決意表明した。
 メンバーは育児や介護といった事情で夜間勤務などに制限がある男女7人。これまで育休を取得したり、火災予防に関する日勤業務に当たっていた池袋署員が公募などで集まった。7人は平日午前8時半〜午後5時15分、1隊4人と補完要員3人の態勢で救急対応に当たる。
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埋もれていた優秀な人材「もう家庭との二択じゃない」

 もう一人の隊長、西山崇さん(41)は小学3年の娘(8つ)と1年の息子(6つ)がいる。子どもと過ごす時間を大切にしたいと、隊に志願した。「これだけ優秀な人材が埋もれていた現実を感じた。これまでは家族か仕事かの二択だったが、両立できる」と笑顔を見せた。
 東京消防庁の署の救急隊の勤務は3交代制。3日に1度、24時間勤務があり、非番、休みのサイクルを繰り返す。救急隊は3人一組で出動。だが、育児や介護などで現場を離れた隊員らが復帰したいと願っても、24時間勤務が高い壁になっていた。都内の救急出動のピークは午前10時 到着時間短縮に期待
 さらに、都内の救急出動件数は年々増えており、昨年は過去最多の81万8062件。特に午前10時前後の救急需要が高い傾向にある。日中の救急隊が増えたことで、現場到着までの時間短縮も期待される。

相模原、横浜、松戸でも導入 東京消防庁も拡大を検討

 東京消防庁のほかにも、相模原市消防局が4月、相模原消防署に男女6人の「日勤救急隊」を配置。東京五輪などで増加が見込まれる外国人搬送者にも円滑に対応できるように、英会話が堪能な留学経験がある女性隊員を起用した。
 横浜市消防局は昨年4月、港北、西両署に試行的に1隊ずつ創設。職員アンケートでは「仕事の選択の幅が広がった」「子育て、介護をしやすくなる」と歓迎する声が多かったという。松戸市消防局(千葉県)も今月から「消防局救急隊」を試行的に配置した。
 東京消防庁は、池袋署での活動の成果によっては別の署への導入も検討するという。植木隊長は「この隊が池袋にとどまらず、広まっていくように頑張りたい」と抱負を述べた。
[元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年5月18日]


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