埼玉県内の全高校の2年生(5万5772人)を対象にした県の調査で、回答者の4.1%に当たる1969人が、日常的に家族の世話や介護をする「ヤングケアラー」だったことが分かった。約3人に1人(696人)が「毎日」ケアし、約4人に1人(501人)は「悩みを話せる人はいない」と回答するなど、負担や孤独感を抱えている実態が浮かび上がった。

祖父母や曽祖父母のケアが最多

 自治体による全県規模のヤングケアラーの調査は全国初とみられる。埼玉県は今年3月、全国で初めてケアラー支援条例を施行。病気や障害、高齢などで支援が必要な家族などの世話や介護、看護を担う18歳未満の子どもをヤングケアラーと規定した。

 調査は7〜9月に行い、4万8261人が回答した。現在または過去にヤングケアラーだったのは1969人。その約6割が女性で、祖父母や曽祖父母をケアするケースが4割弱で最も多かった。

県の担当者 「2000人」に驚き

 ケアを始めた時期は「中学生」が34.9%(688人)、「小学4〜6年生」が20.1%(395人)、「高校生」が19.5%(383人)。ケアの内容は食事の用意や洗濯など家事を担うケースが目立った。たんの吸引など「医療的ケア」、アルバイトによる「家計支援」もあった。ケアに当たる時間は2時間未満が約7割だった一方、4時間以上という回答もあった。

 ヤングケアラーの約4割は自身の学校生活に影響は「ない」と答えたが、「話せる人がおらず孤独を感じる」「勉強の時間が十分に取れない」など、困った時に相談できる人や場所を求める声もあった。

 埼玉県は年度内に支援計画をまとめる方針。埼玉県地域包括ケア課の担当者は「約2000人という数字に驚いた。必要な支援が行き届くよう考えたい」と話した。 

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年11月27日]