不動の人気を誇るフリーサーファー、デーン・レイノルズ。CTを回っていたころから人前でしゃべるのを好まず、インタビューなども避ける傾向があった。サーフィンの技術は一流なのに、大会のフォーマットが体に合わずフリーサーファーへ転向。その後は自己流でサーフィンの動画を上げ続け、広いファン層をキープしている。

滅多に政治や社会問題に言及しないデーンだが、自身のブログ『Chapter 11』の最新の投稿で、その沈黙を破り今の社会の在り方について問題提起した。下記にその内容をお届けしよう。

陸上では静かなデーン、海に入れば目立って仕方がない Photo: WSL/ Kirstin Scholtz

現在の市民権運動への敬意と連帯を示すため、しばらくの間配信を休止していた。サーフィン動画は緊急性がなく、今はそれよりも重要な出来事が起きているからだ。このサイトでサーフィン以外の内容を載せるなんて思いもしなかったけれど、今回限りという願いで大切な問いかけをすることにした。

さぁ、始めよう。。。

僕はマット(マッケイブ・プロサーファー)とよく一緒にサーフィンをする。夏のベンチュラは波が小さいことが多いのでセット間に波待ちしているとよく2人で話をする。いつもはしょうもない話ばっかりだけど【中略】、ここのところは時事問題が話題になることが多い。マットも自分も両極端の政治思考を持つ親戚や友人がいて、それぞれから流れてくる情報のばかばかしさがもう限界に来てしまった。

ソーシャルメディアはもはや狂ってしまった。左派と右派のメディアはあらゆる事に対して相反する情報を流している。誤報は疫病のように広まっている。

世の中で実際に何が起こっているのか、だれか真実を教えてくれないかね?

このような混乱が大統領選挙の時期とかぶっているのは単なる偶然なのかな?前回の大統領選の時に、ロシアの情報工作員がソーシャルメディアを利用してアメリカを混乱や分裂に陥れた疑いがあるのは考えずにはいられない。 

(デマを流すのは)そんなに難しいことではない。誰かに対してアリでもない話を作って、YoutubeやFacebookに投稿したりInstagramかTwitterにネタを流せば誰かしらそれを信じてしまう。内容が面白ければすぐに拡散されるだろう。証拠だと?実の大統領だって事実確認をせずに投稿しちゃうんだもの。ソーシャルメディアはデマを流すのにもってこい。

我々の想像以上に世の中が奇妙で不可解な操作を受けているのだろうか?我々は巨大な計画における単なる駒に過ぎないのだろうか?

それとも、おおむね見ての通りだろうか?今の状況を例にとれば・・・コロナウイルスが中国の市場で人間に移り、強い感染性のためあっという間に世界中に広がり、パンデミックの最中に悪質な警官が軽犯罪の疑いで黒人男性を殺害したことで抗議デモがまた世界中に広がり、結果的に平等や警察組織の刷新などより良い方向の変化をもたらしただけなのか。

現実はその両極端の間のどこかにあるのだろう。。。政治家はおおむね善良な人間で、虐げられている人たちから富裕層まで社会全体にとって有益な政策を作っていると思いたいのだが、それは単なるおとぎ話だ。

現実はとんでもなく無茶苦茶だ。

Photo: WSL

何百年も前に無理やり故郷から連れ去られて奴隷としてアメリカに運ばれてからずっと組織的な差別に苦しんできた黒人コミュニティーの苦労に共感する。その歴史が思い出せないなら次のリンクをチェックしてね。

https://lawenforcementmuseum.org/2019/07/10/slave-patrols-an-early-form-of-american-policing/
https://www.history.com/topics/early-20th-century-us/jim-crow-laws
https://theconversation.com/the-racist-roots-of-american-policing-from-slave-patrols-to-traffic-stops-112816

警察にも共感する。警官として犯罪者と日々立ち向かうなんて、自分が一番やりたくない仕事だ。ささいな違反でも取り締まるのは惨めな仕事だ。凶悪犯罪を起こしている人を取り締まるのは不安だらけで、そのような状況を日々対処していると、どのように人と公平に接すべきかの判断が狂うのはわからなくもない。

判断力がなく、モラルが腐敗していて、怒っていて、怯えていて、自己中心的で意地悪くて自分の勝手で決めつける人はどこにでもいるけど、どうしてそんな人がリーダーになったり、警官になったりできるのかは理解できない。

僕は答えを持ってるわけではない。論理的かつ合理的に考え、疑いを持ちながら投票に行き、自分が良いと思うことをしている会社を支援したり、だれにでも敬意を払い、自分の子どもたちに正しい価値観を教えようとしているが、それだけでは足りないような気がして・・・

パンデミック、抗議、嘘、デモ、陰謀、汚職、環境、正義・・・

これらは全部どうなっていくの?

そして、怒りのあまりにパンツを汚すのではなく、冷静に話し合いはできないのだろうか?

僕からは以上。よかったらコメントをどうぞ。

見てくれてありがとう。

デーン

読者のコメント

投稿から2日たたないうちにこの投稿に対するコメントが50を超え、デーンの中立で視野の広い見解に好感的なものがほとんど。しかし、中ではもっと踏み込んだ訴えを求める声も。

「デーンが書いたことには共感するけど、他のコメントを読んでいると明らかに何か足りないようだ。読者に多い白人男性達は、自分に関係ないからって今の現状に満足してていいのか?組織的な人種差別をなくすには、アクションを呼びかけることが必要だ!読んで共感するだけじゃ何も変わらない。」

目立つ人は何をやってもたたかれる。デーンは活動家ではないけれども、声をあげたことでより多くの人が社会の現状を見つめ、考えるきっかけになったのであればそれは大事な一歩ではないかと思う。アクションはその次のステップだ。

ケン・ロウズ