6月26日(日本時間27日、日付は以下同)。NBAは7月30日からフロリダ州にあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内の「ESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツ・コンプレックス」にて行なうレギュラーシーズンの日程を発表した。

 イースタン・カンファレンスの9チーム、ウエスタン・カンファレンスの13チームの計22チームが参戦し、各チームが8試合を戦う“シーディングゲーム”(順位決定戦)は、7月30日から8月14日にかけて開催される。

 ここでは、27日に『NBC Sports』へ掲載された、再開後“必見の7試合”を紹介しよう(チーム名は略称)。

■1.レイカーズvsクリッパーズ(7月30日)
 “シーディングゲーム”の開幕日は、ジャズ対ペリカンズ、そしてこのLA2チームによる直接対決の2カードが組まれている。なかでもレイカーズとクリッパーズによる今季第4ラウンドはウエストの頂上決戦どころか、リーグのベストチームによる激突と言ってもいいかもしれない。
  レイカーズにはレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビス、クリッパーズにはカワイ・レナードとポール・ジョージというリーグ屈指の実力者がいる。ただレイカーズは、家族の事情により守備巧者のエイブリー・ブラッドリーが欠場するため、その穴埋めとしてケンテイビアス・コールドウェル・ポープを先発起用、またバックアップとしてフリーエージェント(FA)のJR・スミスと契約するかもしれない。だがブラッドリーが不在であっても、両チームのサポーティングキャストは経験豊富で選手層も厚いため、拮抗した展開になることは必至だ。

 今季の直接対決はここまでクリッパーズの2勝1敗だが、3月8日に行なわれた3戦目はレイカーズが112−103で制している。この試合でレイカーズはデイビスが30得点、レブロンが28得点に8リバウンド、9アシストと両輪が爆発。6本の3ポイントを含む24得点という貴重な働きを見せたブラッドリーの代役を誰が務めるかは気になるところだ。
 ■2.セルティックスvsバックス(7月31日)
 イーストトップの戦績(53勝12敗/勝率81.5%)を誇るバックスと、3位(43勝21敗/勝率67.2%)のセルティックスによる今季第3戦。ここまで1勝1敗の五分で迎える両チームの戦いは、ヤニス・アデトクンボ(バックス)、ジェイソン・テイタム(セルティックス)というオールスターフォワードを中心とした好勝負が期待できる。

 両チームともリーグ有数のディフェンス力を誇るものの、フロントコートの高さに利を持つバックスに対して、セルティックスは先発センターのダニエル・タイスが203cmと小柄で、スイッチングディフェンスを効果的に活用する。スタイルの異なるどちらのチームが有利な展開へと持ち込むかに注目したい。

■3.バックスvsロケッツ(8月2日)
 今季の開幕戦で対決した2チームがシーズン再開後に激突。リーグベストのディフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける失点)101.9を記録するバックスに対して、シーズン途中にスモールボールへと切り替えたロケッツがどんな戦いを見せるのかは興味深い。

 また、オールスターのドラフトを機に、昨季のMVPアデトクンボと一昨季のMVPジェームズ・ハーデンがメディアを通じて舌戦を展開していただけに、“新旧MVP”による直接対決も必見だ。
 ■4.グリズリーズvsペリカンズ(8月3日)
 昨年のドラフト全体1位指名のザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)と2位指名のジャ・モラント(グリズリーズ)が競演する注目カード。今季の新人王筆頭候補のモラントに対して、ザイオンは19試合のみの出場ながら強烈なインパクトを残して猛追している。

 グリズリーズはペリカンズに対して今季2連敗。1月31日の試合ではペリカンズがザイオンの24得点を筆頭に8選手が2桁得点を奪い、今季チーム最多の139得点をあげて快勝。プレーオフ最終スポットの8位を死守したいグリズリーズにとって、比較的スケジュールに恵まれたペリカンズは最大のライバルとなるかもしれないため、是が非でも勝利しておきたい重要な一戦だ。

■5.セルティックスvsラプターズ(8月7日)
 セルティックスはオフェンシブ・レーティングとディフェンシブ・レーティングでいずれもリーグトップ5に入るなど、好守両面に秀でた好チーム。対するラプターズはディフェンシブ・レーティングでバックスに次ぐリーグ2位の105.2という堅守を武器に、昨年に続くリーグ制覇を見据えている。順当にプレーオフを勝ち進めばイースタン・カンファレンス準決勝で相まみえるだけに、その前哨戦となり得る一戦だ。

 今季はここまでセルティックスが2勝1敗とリードしているものの、ラプターズは今季中盤まで故障者が続出してベストメンバーを組めなかったため、過去の戦績はあまり参考にならない。ラプターズはパスカル・シアカム、セルティックスはテイタムという若手オールスターがエースを務めており、どちらが勝利へ導くのかに注目したい。
 ■6.ナゲッツvsレイカーズ(8月10日)
 シーズン中断期間に“割れた腹筋”を手に入れたニコラ・ヨキッチと、地元記者たちに対して「自分たちがベストなプレーをすれば、7戦シリーズで俺たちを倒せるチームがあるとは思えない」と豪語したジャマール・マレー擁するナゲッツが、今季1勝2敗の首位レイカーズに挑む。

 唯一勝利した12月22日の試合こそ128得点をあげて24点差をつけたものの、この日はレブロンが欠場していたため、“完全体”のレイカーズにはまだ勝利を収められていない。ウエスト3位のナゲッツのすぐ下には、ジャズ、サンダー、ロケッツが2.5ゲーム以内で迫っており、現在の順位をキープするためには1つでも多くの勝ち星を手に入れたいところ。優勝候補が相手であろうと、果敢に立ち向かっていきたい。

■7.ラプターズvsシクサーズ(8月12日)
 昨年のイースト準決勝で対決し、最終第7戦までもつれ込んだ好カード。終盤にシクサーズを同点へ導くレイアップを決めたジミー・バトラー(現ヒート)と、ブザービーターでラプターズに劇的な勝利をもたらしたカワイ・レナード(現クリッパーズ)こそいないものの、両チームは依然としてイースト屈指の戦力を有している。
  背中の神経圧迫に苦しんでいたベン・シモンズの復帰が見込めるシクサーズにとって、ラプターズとの一戦はプレーオフへ向けた最高のテストになるだろう。ラプターズは今季は被3ポイント成功率でリーグトップの33.7%をマークしているほか、昨年11月25日の対戦ではダブルチームやスイッチ、トラップを仕掛けてジョエル・エンビードを無得点に封じ込めているからだ。

 シェイク・ミルトンやフルカン・コルクマズ、先日FAとして契約したライアン・ブローコフといったシクサーズのシューター陣が、ラプターズの堅守を前に機能するのか。ラプターズとしては、中断期間中にスリムな身体へと変貌したマルク・ガソルがエンビード相手に踏ん張れるかも注目ポイントだ。

 そのほかの注目ゲームとしては、2年ぶりのプレーオフ出場を目指すウィザーズが8月2日にイースト7位のネッツと激突。7日のペリカンズ戦では八村塁vsザイオンの“NBA初対決”も組まれている。

 NBA第二幕のスタートまで約1か月。それまでに選手たちがどこまでベストなコンディションへと仕上げ、チームとして新たなケミストリーを構築できるか。再開後には世界中のバスケットボールファンに、極上のエンターテインメントを提供してくれることを期待したい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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