ATP公式サイトの「Stats」にある「Stats Leaderboards」は、サービス、リターン、アンダープレッシャーの3つのカテゴリーで、それぞれ最高の選手は誰か、ランキング形式で見られる統計的な指標だ。

 お馴染みの“錦織圭、最終セット最強説”の出どころとなっているのが、このアンダープレッシャー・カテゴリーにある1つの指標「ファイナルセット勝率」である。キャリア通算74.9%はいまも歴代3位につける。2018年には他の3指標も総合して算出するこのカテゴリーのランキングで1位に輝いた。

 ちなみにこの年は、3位にダニエル太郎、6位に西岡良仁と、日本人選手たちが“重圧”に強いことを証明。なかでも4つの指標の1つ、「タイブレーク勝率」では揃ってトップ5に名を連ねた。

 そんなアンダープレッシャーのランキングで昨季のトップに立ったのはラファエル・ナダルだ。

●2019年アンダープレッシャーの順位/評価
1位 ラファエル・ナダル/253.1
2位 ロジャー・フェデラー/244.8
3位 ドミニク・ティーム/242.8
4位 ジョー・ウィルフリード・ツォンガ/238.7
5位 ギド・ペラ/236.3
6位 ノバク・ジョコビッチ/234.5
7位 ニック・キリオス/233.9
8位 クリスチャン・ガリン/233.6
9位 フェリックス・オジェ-アリアシム/232.1
10位 ファビオ・フォニーニ/226.8
  ATP公式サイトでは、ナダルがいかにトップに立ったかを検証している。そもそも、テニスの試合におけるプレッシャーを練習で再現するのは難しいが、このようなメニューなら、正念場での集中力を獲得できるかもしれないと、4つのドリルを紹介。

●サービスゲームを30-40から始める。
●同様に、リターンゲームを30-40から始める。
●6ゲームオールでタイブレークを始める。
●第3セットのつもりで、1セットマッチを行なう。

 これらは、アンダープレッシャー・カテゴリーが採用している4つの指標「ブレークポイントセーブ率」「ブレークポイント成功率」「タイブレーク勝率」「ファイナルセット勝率」に対応している。

 改めて4つの指標を個別に見てみると、ナダルが1位になったものは実は1つもないことがわかる。順位の高かったブレークポイント成功率とファイナルセット勝率でも3位、ブレークポイントセーブ率は7位、タイブレーク勝率は16位にすぎない。

 しかし、これらの4つの領域を合わせると、プレッシャーのかかる状況でのナダルの総合的なパフォーマンスの高さが際立つのだ。つまり、ナダルのように厳しい場面をくぐり抜けて輝かしいキャリアを築きたいのであれば、4つのドリルを網羅して練習しておくと良いということがわかる。

構成●スマッシュ編集部

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