ワシントン・ウィザーズのチーム全体練習が開始されて約1週間が経過した7月19日(日本時間20日、日付は以下同)。メニューも徐々に広がりつつあり、5対5はハーフコートからフルコートで行なわれ始めたなか、八村塁がメディアの質問に応じ、チーム状態についてこう話した。

「チームとしても、最初と比べてだんだんと慣れてきて、今日も5対5でいい戦いができたと思います。僕ら若いチームは、どんどん積極的にやっていくことで、チームのケミストリーも生まれてくると思うので、これからも5対5とかで試合に向けて調整していきたいなと思います」

 この日の5対5において、八村がコースト・トゥ・コーストでファーストブレイクをリードし、そのままボースハンドダンクを叩き込んだシーンでは、本人だけでなくチームメイトたちも雄叫びを上げるなど、大きな盛り上がりを見せていた。

「チームとしても、コーチとしても、僕にもっとそういうプレーをしてほしいと。リバウンドを取ってそのまま速攻で攻めていくことをチームが凄く望んでるので、意識してやりました」
  30日にスタートする今季の第二幕に向けて、参戦する22チームは22日から28日にかけて、各チームが3試合ずつスクリメージ(練習試合)を行なうこととなる。間近に迫った久々の実戦について、八村はこう話した。

「凄い楽しみですね。この4、5か月間、試合がずっとできなかったので、やっと戻れるなと楽しみに思ってますし、NBAもこういう大変な状況のなかで、バスケットができることに感謝したいなと思います」

 現在のウィザーズは24勝40敗でイースタン・カンファレンス9位。8位のオーランド・マジック(30勝35敗)と5.5ゲーム差、7位のブルックリン・ネッツ(30勝34敗)とは6.0ゲーム差を離された状況で第二幕を迎えるにあたり、スクリメージの対戦相手はチームの現在地を知るには申し分ない相手が並んでいる。22日にデンバー・ナゲッツ(43勝22敗)、25日はロサンゼルス・クリッパーズ(44勝20敗)、そして27日にはロサンゼルス・レイカーズ(49勝14敗)と、ウエスタン・カンファレンスの勝率トップ3チームと激突するカードが組まれているのだ。
 「シーズン中盤でレイカーズ、クリッパーズと連戦で戦ったんですけど、その時にボコボコにされた記憶があるので。点数だけではなく、試合の中身的にも凄く情けない試合をしたなぁと覚えてるので。チームは若いんですけど、僕らも挑戦者としてどんどん積極的にできたらなと思います」

 そう意気込む八村だが、ウィザーズはジョン・ウォール、ブラッドリー・ビールの両リーダーに加え、今季の第2の得点源だったダービス・ベルターンスも第二幕は不在。しかし八村は「僕らとしても、来年からプレーオフチームになっていくと思うので、いい経験ができるんじゃないかなと思います」とポジティブな姿勢を見せていた。
  八村は第二幕でシーズン中断前よりも多くの役割が与えられ、エース級の働きが求められることが確実視されているのだが、リーダーシップについては「僕はどちらかと言うと声というよりもプレーで引っ張りたい方なので。今回はブラッド、ジョンとリーダーがいないので、チーム一丸となってお互い引っ張っていけたらなと思います。特に若いチームなので、そういうところが大事になってくるんじゃないかなと思います」と口にしていた。

 なお、会見の際に八村の右目が充血していたものの、これは「(練習で)接触があっただけ。大丈夫」と話しており、特に問題はなさそうだ。課題とされる3ポイントについても「心配してません。チャンスが来たら打ちます。その時が来れば、僕は打っていきます」とコメントしていたことから、プレー全体で自信を深めていると言えるだろう。

 ルーキーシーズンにおける最大のチャレンジと言っても過言ではない第二幕で、“日本の至宝”はどのようなパフォーマンスを見てくれるのか。エースとしての役割が期待される22歳のプレーは必見だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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