中日のドラフト1位ルーキー・石川昂弥が調子を上げている。プロ初打席で二塁打を放った後、19打数ノーヒットと苦しんだが、7月22日からは4試合連続ヒット。ホームラン性の当たりも2本打つなど持ち前の長打力も発揮している。何より心強いのは打席アプローチの改善だ。昇格後最初の6試合は10三振で四球ゼロだったのに対し、ここ5試合は2三振/4四球。これは一軍の投手への対応が徐々に上向いていることを意味し、今後へ向けても心強い材料と言える。

 一方で、ここへ来てぜいたくな悩みが浮上してきた。左太腿裏の故障で戦列を離れていた高橋周平が一軍に復帰。ここ2試合は代打での登場だが、三塁に戻ってくるのも時間の問題だろう。その場合、石川昂の処遇はどうなるのだろうか。選択肢は大きく分けて3つ考えられる

 まず考えられるのは単純に二軍に落とすことだ。そもそも、高卒ルーキーが開幕直後に一軍に昇格すること自体が異例。将来の4番と期待すればこそ、今はじっくりファームで育てるべきと考えるのも理解できる。
  一方で、せっかく一軍の投手に対応し始めた段階での二軍降格はもったいないとする見方もある。チーム状況を考えても、得点数も本塁打数もリーグワースト。長打力を備えた選手を一人でも多く置いておきたいところではある。

 石川昂をそのまま三塁、高橋を18年に守っていた二塁で起用する手も、一応あるにはある。かつて、星野仙一監督が高卒ルーキーの立浪和義を遊撃で起用するために宇野勝を二塁にコンバートさせる荒業をやってのけた事例もある。とはいえ、昨年、ゴールデン・グラブを受賞した高橋を二塁に回すのはそれはそれでデメリットも大きい。理論上は可能だとしても、実現する可能性は限りなく低いだろう。

 3つ目の選択肢は、石川昂を外野で起用することだ。そもそも、高橋が三塁にどっかり座っている中で石川昂をドラフト指名した時点で、球団は将来の外野コンバートも視野に入れていたはず。そのタイミングが少し早く来たと思えば、そこまで突飛なアイデアというわけでもない。
  目下、平田良介が二軍調整中で福田永将も不調と外野の攻撃力不足も深刻な問題になっている。三塁に高橋、レフトに石川昂を起用することで、得点力向上も見込める。

 くれぐれも避けたいのは、スタメン出場機会が減ってもなお中途半端にベンチに置いておくことだ。それならば、ファームで1打席でも多く経験を積ませる方がいい。 今季だけでなく、チームの将来をも左右しかねないこの問題。果たして与田剛監督はどのような決断を下すだろうか。

構成●SLUGGER編集部

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