●ソフトバンク−オリックス(PayPayドーム) 
【予告・予想先発】
25日(火)千賀滉大−山本由伸
26日(水)和田毅−田嶋大樹
27日(木)笠谷俊介−山岡泰輔
 
 同一カード6連戦の変則日程が続いていたパ・リーグだが、今節から例年通りの形に戻る。3戦区切りになって、各チームがどのような戦いを見せるか注目だ。カード初戦の意味合いが大きくなるのは間違いない。

 ソフトバンクとオリックスの初戦は、千賀−山本のスーパーエース対決だ。両者は8月11日にも投げ合っていて、この時は千賀が自責点ゼロながら6回6失点、山本は5回5失点という結果だった。今度こそハイレベルな投手戦に期待したい。

 ローテーションの編成にも注目が集まる。ソフトバンクはこれまで笠谷をショートスタートで使う機会が多かったが、今後もこの形を継続するのか。中嶋聡監督代行が就任してから3連勝中のオリックスは増井浩俊が先発に回るとの報道も出ていたが、故障で離脱中の山岡が27日に復帰登板となりそう。こちらもどんな投球を見せるか楽しみだ。
  打線に目を移すと、ソフトバンクは柳田悠岐の打棒がまったく陰りを見せない。元来のパワーで運ぶホームランだけでなく、技でスタンドまで持っていくから、投げる球がない。オリックスは監督交代で打線の組み方もチームの空気も変わってきた。特にジョーンズはここ3試合で4本塁打といよいよ本領を発揮。ソフトバンク投手陣にとっては要注意だ。

●楽天−ロッテ(楽天生命パーク)
【予告・予想先発】
25日(火)弓削隼人−美馬学
26日(水)涌井秀章−小島和哉
27日(木)松井裕樹−岩下大輝

 3カード連続勝ち越しで2位に浮上したロッテと、3位に転落した楽天が対決する。ここまでの直接対決は楽天が8勝4敗と勝ち越しているが、現在の勢いはロッテが上回る。

 これまでも何度も語られてきたが、ロッテは美馬、楽天は涌井の古巣との対決に注目が集まる。涌井は8連勝中で6試合連続で2失点以下と抜群の安定感を誇り、ロッテ相手にもすでに2勝。一方、美馬はチームトップタイの4勝を挙げているものの、防御率4.82と精彩を欠いている。楽天戦も2試合に投げて10.0イニングで11失点と打ち込まれている。
  楽天打線では、8月4日に一軍に昇格した17年新人王の田中和基が16試合で打率.383、OPS1.038と絶好調。スイッチヒッターなので使い勝手もいい。ロメロの調子が下降気味なのをうまく補い、2番に入ってスパイスとなっている。ロッテは、2番に中村奨吾が入ってから打線が機能している。また、井上晴哉は7月28日の楽天戦で1試合3本塁打を記録しており、今回も大爆発が期待される。

●西武−日本ハム(メットライフ)
【予告・予想先発】
25日(火)高橋光成−上沢直之
26日(水)榎田大樹−加藤貴之
27日(木)本田圭佑−杉浦稔大

 最下位のオリックスに3連敗を喫し、借金が6まで膨らんだ西武が今季2勝7敗と大きく負け越している日本ハムを迎える。西武にとってはポジティブな要素は少ないが、この難局をどう乗り越えるか。

 初戦先発の高橋光は18日のオリックス戦で連敗を5で止めて3勝目を挙げたばかり。投球フォームを変えたことが功を奏しており、今回もメンタル的に落ち着いた状態で臨めるはずだ。2戦目は榎田、3戦目は本田が再昇格の予定。好投していてもローテーションを飛ばされる悪循環を打開したいはずだ。
  打線は外崎修汰に復調の兆しが見える。栗山巧など好調をキープしている選手はいるだけに、ラインアップを少し再考したい。木村文紀、源田壮亮は出塁率の観点から、1、2番に据えるのはマイナスだ。外崎、森友哉の1、2番、3番・山川穂高、4番・栗山という流れにしたい。

 一方、前節で楽天に勝ち越した日本ハムは、相性のいい西武を相手にさらなる弾みをつけたい。前節は右ふくらはぎを故障して2試合欠場した近藤健介に代わって3番に入った西川遥輝が機能。近藤が戻れば1番になるだろうが、左打線への対応に課題を残す西武投手陣なら2人を並べても面白い。次節はソフトバンク戦。その前に大きな弾みとなるシリーズにしたい。

●ソフトバンク−日本ハム(PayPayドーム) 
【予想先発】 
28日(金)東浜巨−河野竜生
29日(土)武田翔太−有原航平
30日(日)石川柊太−バーヘイゲン

 首位堅めを狙うソフトバンクが日本ハムを迎える。初戦はこれまでと同じように東浜の先発が濃厚だ。問題は2戦目。ファームで調子を上げてきている武田を予想してみたが、どういう選択でくるのか。

 絶好調の投手が投げ合う3戦目のマッチアップも見ものだ。石川はパワーカーブに加えて今季はフォークやスライダーの投球割合を増やし、開幕から無傷の6連勝。一方のバーヘイゲンも4連勝中。150キロ以上の高速ツーシームだけでなくスライダー、チェンジアップ、カーブなど多彩な球種を操る。力と技を備えた2人の投げ合いは楽しみだ。
  両主砲にも注目したい。柳田悠岐は日本ハム戦の打率4割。バーヘイゲンに対しても5打数3安打と当たっている。一方、中田翔はソフトバンク戦の打率が.214で、対戦チーム別では最も分が悪く、石川に対しても6打数3三振。主砲のバットが試合の帰趨を決めることになるだろうか。

●楽天−西武(楽天生命パーク)
【予想先発】
28日(金)則本昂大−ニール
29日(土)塩見貴洋−ノリン
30日(日)福井優也−松本航

 初戦の先発が予想される則本昂は、今季の西武戦は防御率7.88。ここ4年で見ても6.78と打ち込まれている。ピッチング内容そのものより、癖などが出ているのかもしれない。21日の日本ハム戦では今季最長の8イニングを投げて1失点と久々に好投。この勢いに乗って苦手チームを克服できるか。

 西武は故障もあって出遅れていたノリンが、29日に来日初登板が濃厚。どのようなピッチングをするか注目だが、西武の投手陣事情を考えると、本人にとっては大きなチャンスになるだろう。足を上げるタイミングを変えるなど変幻自在の投球スタイルをしっかり生かしたいところだ。一方、楽天3戦目の福井は3連敗でまだ勝ち星がない。8月16日には西武戦で3回途中6失点と打ち込まれた。ローテーションの座を守るためにも、ピリッとしたピッチングを見せたい。
 ●オリックスーロッテ(京セラドーム)
【予想先発】
28日(金)山崎福也−石川歩
29日(土)張奕−二木康太
30日(日)アルバース−中村稔弥

 注目はオリックス初戦先発予定の山崎福。シーズン途中からローテーションに入って徐々に調子を上げていて、21日の西武戦では7回1失点と好投。今季、ロッテに1勝10敗と大きく負け越しているオリックスだが、唯一勝った試合で白星を手にしたのがこの山崎福。球速以上のキレを誇るストレートにナックルカーブ、チェンジアップなどを投げ分ける投球で、今回もロッテ打線を封じることができるか。
 
 一方、ロッテ打線は中村奨吾、井上晴哉らがオリックス戦で好成績を残している。特に中村は山崎福と同学年で大学時代から対戦経験があるだけに、今回の対決も楽しみだ。オリックスでは安達了一が今季ロッテ戦で25打数12安打の打率.480、1本塁打と大暴れ。普段は下位を打つことが多いが、ロッテ戦に限っては上位に置いてもいいかもしれない。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。