国土交通省が仕掛ける“ニッポンクルーズ列島化“計画

国土交通省が仕掛ける“ニッポンクルーズ列島化“計画

 政府は、クルーズ船で入国する外国人の数を2020年までに500万人にまで増やすことを目標に掲げている。政府目標を受けて国土交通省では、クルーズ船の国内拠点作りを進めている。先の通常国会で港湾法を改正、7月末には国内6港の管理者に指定書を交付し、指定を受けた港湾は、改正港湾法にもとづき特定のクルーズ会社に優先的に岸壁を利用する権利を与えることが可能になった。

ゲンティン香港の清水港母港化

 7月上旬、静岡県静岡市の清水港に巨大な船が入港した。ゲンティン香港傘下のスタークルーズが運航する大型クルーズ船「スーパースター ヴァーゴ」だ。船体にはヴァーゴ(乙女座)にちなんだ乙女が描かれ、華やいだ雰囲気を周囲に放っている。日本初就航の同船は、今年7月から11月まで国内5港と中国・上海をめぐるクルーズを展開、清水港に11月までに計20回にわたり寄港する予定だ。

 清水初寄港となったスーパースター ヴァーゴの船内では川勝平太静岡県知事や田辺信宏静岡市長も出席してセレモニーが開催された。セレモニーはスーパースター ヴァーゴの清水初寄港を祝したものだが、実はスーパースター ヴァーゴを運航するスタークルーズの親会社、ゲンティン香港は清水港を母港にして今後、清水港の施設整備などの取り組みを行うことが予定されている。船内でのセレモニーには、県とゲンティン香港側が会合し、今後の取り組みに向けて祝う意味もあったに違いない。

港湾投資と岸壁使用権を抱き合わせ

 日本でのクルーズをめぐる静岡県とゲンティン香港の取り組みは、国土交通省が進める国際クルーズ拠点整備事業にもとづいて行われているものだ。国交省は、今年の第193通常国会に改正港湾法を提出、可決・成立し施行された。改正のポイントは、国が指定する港の岸壁使用に優先権を設定したことだ。

 岸壁使用の優先権の設定は国際クルーズ拠点整備事業のスキームの中で行われる。改正港湾法の施行を受けて国交省は7月26日、横浜港(横浜市)、清水港(静岡県)、佐世保港(佐世保市)、八代港(熊本県)、本部港(沖縄県)、平良港(宮古市)の6港湾の管理者に、クルーズ船の受け入れ指定港であることを認定する指定書を交付した。それぞれの港は、それら港を母港にするクルーズ会社と連名で国交省の事業に応募し、7月26日に指定を受けたもので、国交省によると応募のあったすべての港が指定対象になった。

 国交省の事業では、クルーズ会社に岸壁使用の優先権を与える一方、CIQ(税関・入国管理・検疫)機能等を有する旅客ターミナルなど港湾施設の整備にクルーズ会社側が投資をすることが条件になっており、今後は港湾管理者が国際クルーズ拠点形成の計画書を作成し、港湾管理者とクルーズ会社が協定を締結して運用の運びとなる。そのため運用開始年を、横浜港は2年後の2019年、他の港は3年後の2020年に予定している。

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