3月6日に放送される東日本大震災10年 特集ドラマ「あなたのそばで明日が笑う」(夜7:30-8:43、NHK総合ほか)に出演する綾瀬はるか、池松壮亮、土村芳、阿川佐和子、高良健吾が見どころなどのコメントを寄せた。同作は、宮城・石巻市を舞台に行方不明の夫を待ち続ける女性が震災を知らない建築士と出会い、心を通わせていく愛の物語。主題歌「かくれんぼ」をRADWIMPSが担当する。

宮城県石巻市の復興住宅で一人息子と暮らし、行方不明の夫を待ち続けている真城蒼を演じる綾瀬は「人それぞれ、大小関係なく悩み、苦しみがあると思いますが、時間がかかっても受け入れながら前に進んでいくと明日に繋がっていくという、前向きなメッセージが伝わればと思います。蒼の姿を通して『前を向いて頑張っている人たちがいるんだ』ということを少しでも知ってもらい、寄り添ってもらえたらと思います」と語った。

また、人付き合いが苦手震災を知らない建築士の葉山瑛希を演じる池松は「このドラマが、見てくださった方々にとって、この国で10年前に起こった災いの記憶を、そして今世界で起きていることを見つめ直し、再生に向かう一歩となることを願っています」と明かした。

■東日本大震災10年 特集ドラマ「あなたのそばで明日が笑う」あらすじ


“後ろを向くことで、前に進んで行っちゃだめなのかな”
震災で行方不明の夫を待ち続けている“夢の時間”。震災後に出会った男性と積み重ね始めた“現実の時間”。あれから10年。ふたつの時間を生きる被災地の女性が居場所を求めて移住して来た建築士と出会い、両者を想うことで、もう一度、笑顔を取り戻すまでの心温まる物語。
宮城・石巻の復興住宅で一人息子と暮らす蒼(綾瀬)は、震災で行方不明となった夫・高臣(高良)を待ち続けていた。そんな中、蒼は人付き合いが苦手で居場所を求めて移住してきた建築士・瑛希(池松)と出会う。

■真城蒼役・綾瀬はるかコメント


震災から10年がたって、被災地が今どういう状況なのか、そこに住む人たちや震災に遭われた方々がどのような気持ちで過ごしているかということを感じました。
私が演じた蒼は、震災で夫が行方不明になってしまい、日々苦しみながら、それでも前を向こうともがいている女性です。大事な人を失ったという現実を受け入れる中で、忘れようとするのではなく、悲しみさえも自分の中に取り込んで、前に進む力に変えていける。

人それぞれ、大小関係なく悩み、苦しみがあると思いますが、時間がかかっても受け入れながら前に進んでいくと明日に繋がっていくという、前向きなメッセージが伝わればと思います。
蒼の姿を通して「前を向いて頑張っている人たちがいるんだ」ということを少しでも知ってもらい、寄り添ってもらえたらと思います。


■葉山瑛希役・池松壮亮コメント


このドラマが、見てくださった方々にとって、この国で10年前に起こった災いの記憶を、そして今世界で起きていることを見つめ直し、再生に向かう一歩となることを願っています。
もっと願わくば、この世に数多ある同時代の無念の魂に寄り添い、共に笑い、共に怒り、共に涙を流し、共に生きてゆく微々たる力になれば嬉しいです。

■真城遥役・土村芳コメント


この作品には、蒼さんのように過去を忘れられずにいる人や、前を向けないと思っている人を、包み込むようなあたたかさを感じます。きっと過去には辛い痛みと同時に、かけがえのない大切な思い出も存在していて、そこから今や明日へ向かうための希望のような、何かを見出せる事だってあると気づかせてくれる、とても優しさに溢れた作品になっていると思います。

私自身、主演の綾瀬さんはじめ、共演者の皆さんやスタッフの皆さんに助けていただきながら、現場を通して支えていただく事の有り難さや尊さに改めて気付きました。多くの方にこの作品が届く事を願っています。


■真城浅子役・阿川佐和子コメント


私の役は綾瀬はるかさん演じる蒼のお姑さん。意地悪な姑かと期待していたら、まことに人のいい邪気のないばあさんで、その「いいお義母さん」モードを保つのが難しかったです。
あと、石巻弁を叩き込むのも大変でしたが、実に面白くて楽しかった。実際、石巻ロケのとき、石巻弁の台詞を心で唱えながら、空き時間に一人で石巻の街をぐるぐるとたくさん歩き回りました。コロナ禍での撮影だったため、仲間とつるんで食事をしたり散歩したりできなかったのです。

石ノ森章太郎さんの「サイボーグ009」の銅像を確認したり、海を見渡す防波堤の上を歩いたり、どのお寿司屋さんの暖簾をくぐろうかと店の前で佇んだり。最終的に入ったお寿司屋さんのカウンターに腰掛けて、おいしい握りを頬張りながら大将夫妻や常連客と話をしたり。
かつて倍賞美津子さんがおっしゃっていました。「地方ロケのときは、撮影前にその町を一人スッピンでぐるぐる歩き回るの。そうすると、その町の空気がわかるから」と。十年前、この町はどれほど混乱し、涙と落胆と怒りに溢れていただろう。そして十年経ち、なんと静かに笑顔を浮かべ、落ち着いた日常を取り戻しているのだろう。その軌跡を想像するとおのずと涙が出てきました。

エセ石巻人ではあるけれど、少しでも石巻の人たちの気持に沿った、意地悪ではないお義母さんを演じることができていたら、嬉しいです。

■真城高臣役・高良健吾コメント


それぞれの一生があります。そのそれぞれをすべて肯定してくれているドラマになっていると思います。ぜひ。