伊藤健太郎主演、黒木瞳監督による映画「十二単衣を着た悪魔」が、11月6日(金)に全国公開されることが決定した。

同作は内館牧子の長編小説「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」が原作。伊藤演じる冴えないフリーター青年・雷(らい)が、突然「源氏物語」の世界へトリップし、そこで出会った奔放で強い女性に翻ろうされながらも成長していく物語だ。

「源氏物語」の世界で、未来を当てる雷を陰陽師として見いだす弘徽殿女御(こきでんのにょうご)を、三吉彩花が演じる。弘徽殿女御は嫌われ者、野心家などのイメージで知られ、同作では息子を帝にすべくキャリアウーマン顔負けのハートと冷静な分析力で突き進むさまを三吉が熱演する。

ほか、キャストは伊藤沙莉、ラサール石井、戸田菜穂、伊勢谷友介、山村紅葉、笹野高史、田中偉登、細田佳央太、沖門和玖ら。

伊藤沙莉は雷と「源氏物語」の世界で出会い妻となる倫子を、ラサールは弘徽殿女御の父である右大臣を、戸田は雷の母・明子を演じる。

また、伊勢谷は弘徽殿女御の夫・桐壺帝役、山村と笹野は弘徽殿女御に仕える家臣役で出演。気鋭の若手俳優として人気上昇中の田中、細田、沖門はそれぞれ、弘徽殿女御の息子、雷の弟、光源氏役で登場する。

伊藤は作品について「映画で時代劇は初めてになります。人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き」とコメント。

続けて、「監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました」と撮影を振り返った。

ヒロインの三吉は「緊張感もありましたが、黒木監督にぶつかっていきたい気持ちが強かったです」と心境を語り、「監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います」と魅力をアピールした。

■ 伊藤健太郎コメント

この映画は取柄もない、自分に自信がない現代の男の子がそれまで行ったことのない世界で成長していく物語です。

タイムスリップするお話は初めてではないのですが、映画で時代劇は初めてになります。人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいたときはとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました。このような情報解禁の発表タイミングが自身の誕生日と重なるのが初めてなので嬉しいです。

ぜひ劇場でご覧ください。

■ 三吉彩花コメント

弘徽殿女御役を演じさせていただきました三吉彩花です。本作に出演が決まった時は嬉しかったです。

それと同時に緊張感もありましたが、黒木監督にぶつかっていきたい気持ちが強かったです。

この作品はインプットとアウトプットを物凄いスピード感で行い、今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました。何より監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。是非楽しみにしていただけたら嬉しいです。

■ 監督・黒木瞳コメント

自分の居場所を見つけられず、人と比べられて自信をなくす人は多いかと思います。この物語は、そんなネガティブ男子が、源氏物語の中でキラキラと生きている人たちと出会って、自分の存在価値を見つめ直していくという“希望のお話”です。

ネガティブな大学生を演じるのは、伊藤健太郎さんです。撮影は、ほぼ順番通りに行いました。すると、健太郎さんの顔が日に日に変わっていくのです。ダメンズだった(もちろんお芝居ですが)彼が、ラストシーンでは見事なまでの清々しい顔へと変化していきました。彼の演技の賜物ですが、さらに彼を突き動かしたのは、『十二単衣を着た悪魔』が持つ小説の魅力だと、私は再確認した次第です。

源氏物語にはそう詳しくない私でもこの小説に魅了されたのは、内館さんが学生の頃から気になっていたという弘徽殿女御を、別の視点から描いているところです。実に潔いトップレディの生き様、時代を冷静に見つめることのできる才能、ジタバタしない生き方は品性のある女性であり、そして母親として息子への無償の愛が見え隠れするところに、女としての哀愁が漂います。

この難しい弘徽殿女御を演じてくださったのは、三吉彩花さんです。十二単衣が似合う女優はこの方の右に出る人はいないでしょう。そして、この美しい彼女からは想像できないような、センセーショナルなセリフの数々。“悪魔”とは、人の英知を超え凡人には太刀打ちできない心の強さを持った人なのだと、彼女の演技を見ていて感じたものです。

そして、伊藤沙莉さん、笹野高史さん、山村紅葉さん、伊勢谷友介さんほか、この作品の中で、素敵に自在に演じてくださった出演者の方々、さらに未熟な私を支えてくださったスタッフの方々に心から感謝しております。

皆様の心に届けられる作品になったかどうか、ぜひ、劇場でお確かめいただければ幸いに存じます。

■ 原作者・内館牧子コメント

幻冬舎から「十二単衣を着た悪魔」が出て、すぐのことです。黒木瞳さんが、監督としてぜひ撮りたいとおっしゃったのです。本当にすぐのことでした。原作の「源氏物語」ではヒステリックで悪役の弘徽殿女御に、いち早く魅力を感じて下さった。黒木監督しかないと思いました。

劣等感のかたまりのような伊藤雷を伊藤健太郎さんが、弘徽殿女御を三吉彩花さんが演じ、一癖も二癖もある脇を、一癖も二癖もある実力派が固めて下さる本作です。

千年後の今、自信を持って弘徽殿女御に捧げます。(ザテレビジョン)