俳優の中村倫也が、7月3日に東京都内で行われた主演映画「水曜日が消えた」(公開中)の公開記念舞台あいさつに登場。共演の石橋菜津美、深川麻衣と共に登壇し、作品の舞台裏エピソードなどを語った。

本作は、一人の人間の内側で曜日ごとに入れ替わって暮らしている“7人の僕”が主人公で、そのうちの最も地味でつまらない通称“火曜日”の視点を通して描かれていく世界の物語。

イベントは全国の映画館87館でライブビューイングの形で生中継も行われ、“7人の僕”を演じた中村は、座席からステージに現れるという演出で登場。

生中継が始まる前から、廊下に並んでいた報道陣に「今日はありがとうございます」と会釈したり、MC・伊藤さとりの立ち位置を代わりに確認したり、報道陣向けの進行説明に元気よく返事したり、“ムードメーカー”そのものの立ち居振る舞いを見せる中村。

イベントが始まり、中村は「“火曜日ほか”を演じました中村倫也です(笑)。ご来場いただきまして、という言葉が合っているのか分からないんですけど、ありがとうございます。映像じゃ分かりづらいかもしれないんですけど、(キャスト同士が)離れて(舞台あいさつを)やるというのも、目の前にお客さんがいないでやるというのも僕は初めての経験なので、今日はどんな時間が過ごせるかな、と楽しみにしています」と少々戸惑いつつ、あいさつした。

6月19日に公開された本作。公開後の反響を聞かれ、中村倫也は「結構仕事で出会う方に『見たよ』って言われたり、親とかね。ムビチケをプレゼントしたんですけど、『今日見に行ってきました』ってこの間メールがきていて、良かったって思いました。あと、僕は友達が何分少ないもので…ちょっと暗い話になるんで、やめます」と自虐気味に語った。

■ “一人芝居”への苦労

“7人の僕”が主人公ということで、特殊な撮影になったという今作。撮影を振り返り、中村は「前半は家で一人でブツブツやっているのが多くて、後半になってもまた“自分と芝居”したり。初体験も多かったですし、とにかく寂しかったですね。共演者がいないと、しゃべり相手がいなくて。だから火曜日の家に(石橋菜津美演じる一ノ瀬が)遊びに来たときとか、ずっと話し掛けていて、終盤は無視されちゃいました」と明かすと、石橋は「そんなことないですよ」と苦笑い。

続けて、石橋は「ムードメーカーというか、特別何かしているわけじゃないんですけど、(中村が)いるだけでほわっとする感じ。現場に入ると締まるし、不思議な方だなって(笑)。あんまりつかめない感じで、ご一緒する時間も少なかったので、つかめない感じのままで終わりましたね」と語れば、中村は「なるほどね。今日はいろんな意味でまだディスタンスがあると…」と言い、笑いを誘った。

また、俳優・中村倫也と接した感想について、石橋菜津美は「一ノ瀬として考えておかないといけないこともあるんですけど、(中村演じる)“曜日”と接していて、現実味のある実際にいそうな人たちだったので、自分が何かをするというのも違うなって。流れに沿って、中村さんが出すもので私は引っ張られている感じなので、まねはできないな、という感じでした」と感心すると、照れ臭そうな中村は「主演ってあんまり慣れていないポジションなので、こんなにもいろいろな人が僕のことを話すんだ、とむずがゆくなってしまいました」とにっこり。

さらに深川麻衣は「佇まいがナチュラルで、撮影以外でもすごく遊び心がある方で、中村さんを見ていると、『こんなに自由でいいんだ』って。もちろん、決められた枠組みはあるんですけど、その中で発想とか、引き出しの出し方がものすごい方だなと。

毎回ちょっとずつ、カメラが回るたびに表情だったり、やることが違ったり、休憩時間もものすごく自由で、吉野(耕平)監督の似顔絵を書いていたりとか、何て言うんですかね?」と中村を見ると、中村は「何ていう…?アホってことですか? 違いますよね!良かった」と“自己完結”し、深川も「違います(笑)。自由なところとか、私もまねしたいなと思っても、まねできないところがあるんですけど、今回ご一緒できて本当に良かったです」と称賛した。

2人の女優から絶賛を受け、中村は「僕を照れさせようとしてます?(笑) まんまと照れてますけど…」と、喜びをかみ締めていた。

最後にライブビューイングで見守ったファンに向けて、中村は「見てくださった後なので分かると思いますが、宣伝では7人格みたいなことをメインで言っていましたけど、決してそういうのがコアな話じゃなくて、非常にささやかな、品がいい、じんわりと皆さんの手の中に残る肌触りというか、手触りというかがある作品かなあと思います。

エンドロールも遊び心があって良かったと思いますけど、楽しんでもらえたら何よりですし、『面白かったよ』って誰かについ言いたくなるような作品になっていたら、うれしいな…と願いを込めております」とコメントし、舞台あいさつを終えた。(ザテレビジョン)